現在位置: ホーム / こだまのたまご / 新卒採用への思い

新卒採用への思い

3/1になり、本日から2018年新卒の採用が本格化すると思います。当社は、6年前の2011年6月から新卒採用活動を開始しました。それに至る経緯とその後についてお話をしたいと思います。

この話は、当社の会社説明会に参加して頂いた方には、概略を話したりしていますが、ここまで詳細に話すのは初めてです。新卒採用を考える最初のきっかけは、現在も有志で継続されており100回の開催を越えている高専カンファレンスでした。

私は、2008年7月にミラクル・リナックスの社長に就任をしました。この就任1年目は会社も厳しい状況にあり、日々プレッシャーのかかる状況でした。その中でも何か新しい活動をしたいと考えてました。
たまたまネットで「高専生のパワーの源とは? 第1回高専カンファレンス開催」という記事を見つけました。
私もこの時点で鈴鹿高専を卒業して20年が経過しており、卒業以来高専生や高専卒業生と関わりを持つことがほとんどありませんでしたが、この記事を見たときに「さすが高専生」と感じました。

調べてみると既にWikiが立ち上がっており、連絡をとり、次回開催時に会社のセミナールームを貸出することができることを伝えました。当時の立ち上げメンバーは、30歳前後の人が多く、彼らの意欲と思いに強く感銘を受けるとともに、高専生の素晴らしさを再認識をしました。いつかこういう高専卒業生を当社にも採用したいと強く思うきっかけとなりました。

ただ当時は、まだ会社として新卒採用活動をするだけの余裕や受入れ体制を作るのも難しい状況で、この思いを温めるに留まりました。

 その後、私の地元である三重県で高専カンファレンスが開催されることを知り、運営側として協力することにしました。この当時高専カンファレンスin三重の実行委員の中に鳥羽商船の3年生の「店長」と呼ばれる人がおり、彼らとはSkypeを通じてテレカンなどで準備作業を行っていました。(知らない人といきなりSkypeでコミュニケーションすることの私は始めてだったのですが、そういう時代になったのだとも感じました)

当時3年生だった「店長」は、開催に向けた仕切りを行っており、現役学生でもこういう仕切りができるんだと驚いたのとともに、こういう若い学生に当社に入って欲しいと思いました。

また、当日はカンファレンス終了後に、軽い懇親会が開催されました。(私は当日風邪で熱があったのですが、無理をして東京から参加したのを覚えています。なので、上記の写真の私はマスクをしていますね。)

 

その懇親会に鈴鹿高専の先生が参加されており、高専生の就職事情ということをお聞きすることができました。開催日が2011年3月26日だったのですが、既にこの時点で2012年4月の新卒採用はほとんど終わっているということでした。当時は、就職協定の採用活動開始が12月だったこともあり、3月時点で大企業は既に内定を出し終わっている状態だったわけです。

新卒採用って、本当に時間がかかるものだと痛感するとともに、今始めないと、2年後の採用に間に合わないこともわかり、2011年12月から始まる2013年4月採用を始めようと決意します。

未来への投資

決意をするわけですが、社長である私だけの熱意だけで進められるほど甘いものでもなく、会社全体を巻き込み新卒採用を始める必要があります。また、採用後に直ぐに戦力になるのも厳しく、しばらくは投資という意味も含めて人材育成をする必要があります。そのため、他の幹部や人事などの合意も必要になります。

ミラクルの当時の決算期は毎年5月で、決算期になると社員の平均年齢というものを計算します。2011年5月当時の社員平均年齢は、39.6歳でした。それを見た時に「これって、来年になると平均年齢が40歳を超えてしまうことなる。」と痛感をしました。10年後の未来を考えた時に、やはり若い力が会社に必要で、未来を担う人を育てることに投資をしないといけないと強く思いました。

これらの高専カンファレンスでの経験や未来への投資ということを関係者に説明をして、新卒採用活動が始まることになります。

内定者第一号

実は、それまでに新卒でミラクルに入社した人は、3名いました。ただ、彼らは、会社が積極的に採用活動をしたわけではなく、もともとLinuxやOSSを学生時代から勉強していたりして、自身で当社を見つけたり、知り合いから紹介されたりで入社してきた人たちでした。そのため、採用活動というのを行って採用をしたわけではありませんでした。

既に2012年4月の就職戦線は、ほとんど終了していたので、2011年は準備期間にしようと考えていたのですが、まずはやってみようということで、2011年6月ぐらいから準備を始め、2011年8月から会社説明会を実施することにしました。ただ、なにぶん最初のことばかりで、我々にノウハウや経験があるわけでもなく、手探りでやることになり、中々上手く進まないのも事実でした。

そうこうしているうちに、社員の知り合いにミラクルに興味を持っている学生がいるが、どうか。という話があり、この方を面接することになりました。この人は、文学部の出身だったのですが、ロジカルな考え方ができることも分かり、採用することを決定しました。2011年11月に内定承諾をもらい、晴れて内定者第一号となりました。

その後

2013年4月採用は、2011年11月から採用活動を始め、私が高専出身ということもあり、高専カンファレンスで知り合った先生や学生を通じて、いくつかの高専で会社説明会をさせてもらうことができました。

最初は、高専中心に採用活動を行い、その後、紹介を頂いた大学や専門学校などに採用活動を広げています。それらの活動の結果、2017年4月には、6名の新しい社員の人が入社してきます。
(ちなみに、高専カンファレンスin三重で知り合いになった「店長」は、2013年4月に新卒社員として入社しています。)

新卒採用の意義

私が新卒採用をしたいと決意してから、6年が経過し、2012年4月から新卒社員が入社し、これまでに9名が入社し、この4月には6名が入社してきます。当初考えていたように若い力や考え方は、会社にとても良い影響を与えていると感じています。私のようなおっさんには考えつかないアイディアや物の見かたは勉強になることもあります。また、彼らがミラクルの将来を担うように、私達が彼らを育成をすることを通じて、育成する側が勉強になることも沢山あります。今では、新卒採用を毎年行うことが当たり前になってきていることも嬉しい限りです。また、内定式に親御さんと会話することもあり、採用する側の我々の責任も重いと考えています。彼らが社会人人生を始めるにあたり、当社を選んでくれたことは非常に嬉しくあり、それとともに彼らの将来や人生がかかっているわけで、採用活動を行っている時は、いつも身が引き締まる思いになります。

2018年4月の採用活動も1月から開始をしており、本日もこれから徳島に移動して、4回目の参加となる阿南高専で開催される明日の合同企業説明会に参加してきます。来年も6名の採用を目指し頑張っています。

最近のエントリ