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熊本地震の災害ボランティア活動レポート:屋外作業

2016年4月に熊本県をはじめとする九州地方で発生した地震の被災地でボランティア活動を行ってきました。震災から半年以上を過ぎてもいまだに被害が残っている状況など、現地で見聞きしたことをご紹介したいと思います。
2016年4月に熊本県をはじめとする九州地方で発生した地震で被災された皆さまに謹んでお見舞いを申し上げます。

ミラクル・リナックスでは、被災者の支援と被災地の復興のためにできることは何か、有志による支援プロジェクトのチームを立ち上げて考えてきました。
今回、被害が大きかった地域のひとつ、益城町の現地でボランティア活動を行ってきました。震災から半年以上を過ぎてもいまだに被害が残っている状況など、現地で見聞きしたことをご紹介したいと思います。

私たちが参加したのは、「益城町災害ボランティアセンター」( http://www.mashiki-saigai.info/volunteer )で益城町社会福祉協議会が中心となって、全国の社会福祉協議会、地方自治体、共同募金会、NPOなどの支援を受けて運営されている団体です。ボランティア活動はこれまでの実施から開催曜日が減り、10月は金/土曜日のみとなっていました。実施日などはボランティアセンターのFacebookに公開されています。

10/29(土):活動2日目

ボランティアセンター受付会場前日は受付時間より早くボランティアの募集が締め切られたこともあり、朝8時前には到着できるように熊本市内を出発しました。
災害ボランティアセンターの駐車場に到着すると、すでに車で駆けつけている人たちが受付開始を待っている状況でした。受付が始まり、初めての人と二回目以降の人に分かれて受付が行われました。割合では初めての人が4割、経験者の人が6割くらいの印象でした。金曜日と違って、土曜日は個人での参加者が多いようでした。

10/29(土)は、天気も回復し、募集件数も増えて以下の要請がありました。益城町からと個人からの要請を合わせて合計6件でした。

  • 個人宅の家具などの移動
  • 個人宅のブロック壁の片付け
  • 小屋の移動、運搬
  • イベント会場用の穴掘り
  • 保育所の教材の整理
  • 集積場での瓦礫の分別、積込、搬入作業

 

実際の活動内容と現地で見聞きしたこと

社会福祉協議会の方のお話によると、災害発生時から時を経て、活動内容がブロック塀の解体などから、室内の片付けなどに変わって来ているそうです。全壊した家屋の解体には、公費解体と自費解体があり、自費解体の場合は業者選定から自身でおこない、役所に申請する必要があるとのことでした。現在の解体進捗は17%程度だそうで、約2年かけて解体を進める予定だそうです。復興にはまだ時間を要する印象でしたが、今後ボランティア活動が土曜日のみになる可能性もあると話されていました。

私たちは、個人宅の家具の移動作業を担当しました。全壊された個人宅の荷物をとりあえず保管していた場所から、トラックで新居へ移動する作業でした。トラックの免許が必要な内容でしたが、トラックは災害ボランティアセンターで何台か準備されていたのをお借りできました。
同じグループの方は個人で来ている方がほとんどで、宮城県、愛知県、福岡県からの方々でした。宮城県からの方は、1ヶ月間滞在して車で寝泊まりしながらボランティア作業を続けているとおっしゃっていました。

家具の移動作業風景家具の移動作業風景

作業したご家族は9名と大家族で仮設住宅へ入ることが出来ず、自営業をされている店舗の一角に生活スペースを作って、震災後ずっとその小屋に寝泊まりしていたとのことでした。ようやく新居が見つかったため、洗濯機や冷蔵庫などの生活家電を始め、暮らしに必要な家具や荷物の運搬を手伝う作業でした。ご親戚が運送会社を経営されているというご縁で大型トラックをお持ちだったため、入りきらない家具や荷物が二台のトラックにぎゅうぎゅうに詰め込まれていました。新居が決まったものの、前の住まいに比べて狭く、家具や荷物は必要なものだけを選んで運びいれました。

家電や家具のほかに段ボールもたくさんありましたが、移動しきれないほどの生活用品があり、震災から半年以上もご不便な暮らしをされていたことを目の当たりにしました。

メンバーはそれぞれコンビニなどでお弁当を持参していて、お昼をはさんで午後も作業を続けました。2tトラックと軽トラックで2往復したところで生活必需品の運びいれができ、作業終了となりました。
お手伝いさせていただいたご家族の方々は、私たちのようなボランティアが来る事によって元気をもらうとおっしゃってくれました。被災地のご家族もボランティアメンバーも、とても前向きで明るく、熊本のパワーを感じました。