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Open Source Summit Europe 2023渡航記

スペインのビルバオで開催されたOpen Source Summit Europe 2023に参加しました。イベントと現地の様子をご紹介します。

2023年9月19日から2023年9月21日にスペインのビルバオという都市で開催されたOpen Source Summit Europe 2023に参加しました。イベントと現地の様子をご紹介します。

Open Source Summitとは

Open Source Summitとは、The Linux Foundation^[1]が主催する技術カンファレンスです。オープンソースに携わる開発者やコミュニティリーダーが参加し、基調講演やブレイクアウトセッションが行なわれます。

世界各地で開催され、日本でも12月にOpen source Summit Japan 2023が開催されます。^[2]

基調講演の様子

Open Source Summit Europe 2023

主なトピックスは以下です。

主なトピックス

Open Source AI(オープンソースAI)
Open Source (and) Sustainability(オープンソースとそのサステナビリティ)
The value of Open Governance(オープンガバナンスの価値)
OSS and the Public sector(OSSとパブリックセクター)
OSS as a pillar for vertical industries digital transformation(様々な業界でのDXのための柱としてのOSS)

ヨーロッパでのOSSの現状や、昨年ローンチされたThe Linux Foundation Europe^[3]のプロジェクトなどの紹介がありました。

その他、EU CRA(EU Cyber Regilience Act)とOSS開発のパネルディスカッション^[4]や、Open Tofuプロジェクトの発表^[5]、Linux Kernel LTSメンテナンス期間のトピックス^[6]が話題となりました。

基調講演や、ブレイクアウトセッションは、The Linux FoundationがYouTubeにて動画を公開しています。^[7]

Co-locatedイベント

2023年9月18日には、Open Source Summit Europeと同会場で、いくつかのイベントが開催され、OpenSSF Day^[8]とSPDX mini summit^[9]に参加しました。

OpenSSF Dayは、OSSのサプライチェーンセキュリティを改善するプロジェクトであるOpenSSFプロジェクト^[10]が主催するイベントです。12月には、Open Source Summit Japanと同時期に日本でも開催されます。^[11]

SPDX mini summitは、SBOMの代表的なフォーマットのSDPXの仕様やドキュメントを策定するSPDXプロジェクト^[12]が主催するイベントです。現在議論されているSPDX3.0に関するアップデートの共有や、議論が行なわれました。

イベントの様子は、YouTubeでも公開されています。

現地参加してみて

現地に赴いて参加することで、直接コミュニティに影響のあるメンバーに話ができたり、自身が携わるプロジェクトについて提案ができたりと、特別な経験をすることができます。

筆者はソフトウェアサプライチェーンセキュリティにおけるSBOMの活用に興味があり、SPDXプロジェクトの技術チームリーダーであるKate StewartさんやGary O’Nealさんなどのコミュニティメンバーと直接会話することができました。公式リリースが待たれるSPDX3.0については、現在RC版のフィードバックを受けて修正を行なっており、今年の12月に開催されるOpen Source Summit Japanまでには発表できるのではないかとのことでした。また、SPDX3.0で新たに追加されたセキュリティ観点でのユースケースについては、現在も議論が引き続き行われているとのことです。サイバートラストとしても貢献するべき課題として現在取り組んでいます。