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OSSJ2018(Open Source Summit Japan 2018)へのボランティア参加体験談

Open Source Summit Japan 2018のボランティア参加レポートです。 研修も兼ねて新卒がOpen Source Summit Japan 2018に参加しました。ボランティアの当日の様子や、初めてのカンファレンス参加での気付きなどをまとめています

▼自己紹介

初めまして。
2018年度新卒の シメナワ です。第一組込技術部で、エンジニアとして働いています。

生まれも育ちも島根県で、松江高専 専攻科出身です。
サイバートラストで働くにあたって島根から上京してきました。

趣味はたくさんありますが、最近は草野球を始めました。まだまだヘタクソですが、草野球チームに所属し毎週練習をしています。(もちろん観戦するのも好きです。贔屓は日本ハム!)
他にはゲーム、映画観賞、動画編集なんかも好きです(浅く広くですが、、、)。

学生時代は研究室の教授の意向でFreeBSDを使っており、そこそこ気に入っていましたが、現在業務にはArchLinuxを使用しています。

 

▼OSSJ2018ボランティア体験談

半年ほど前、今年の6月20日~22日の3日間、有明にてOpen Source Summit Japan 20181(以下OSSJ2018)が開催されていました。著名な技術者(e.g. Linus Torvalds2)や企業(e.g. Microsoft3)が参加する、かなり大きな技術カンファレンスです。

Open Source Summit(以下OSS)自体は毎年定期的に開催されており、今回はOSSJ2018として、日本での開催となりました。
このOSSJ2018に自分はボランティアスタッフとして参加していたので、その体験談を書いていこうと思います。
なにぶん約半年前の出来事なので、思い出しながら書くことになりますがご了承ください。。。
(クレジット表記のない写真については自分で撮影したものとなっています。)

 

▼参加の経緯

自分は今までOSSのようなカンファレンスに参加する機会がほとんど無く、本サミットの存在も知りませんでした。
OSSJ2018を知った経緯は、技術部の先輩方からの紹介でした。

「OSSJ2018が開催されるんだけど、ボランティアスタッフとして参加してみない?(新卒研修的な意味も含めて)」

といった話を受けて、カンファレンスを体験でき技術も学べる良い機会だと思い参加を決めました。

参加の流れとしては、OSSの主催、The Linux Foundation4 日本支部(以下LF)の方々と諸先輩方の面識があったため、その伝でボランティアに参加させていただきました。

新人ボランティアには事前作業は特に無く、開催の数日前にボランティアスタッフが集まり、参加可能な日程とプログラムをLFの方に伝え、担当の調整をしていただくくらいでした。
自分は3日間全て参加とし、セキュリティに興味があるためセキュリティ関連の講演を希望しました。

 

▼1日目(6/20)

初日は早朝から開催場所の東京コンファレンスセンター・有明に移動し、全体のスケジュール確認5(どのspeakerの担当か、など)を行い、OSSJ2018開催となりました。
3日間を通して、スケジュールは

・Registration
・Keynote
・Session

の3つに大きく分かれています。

・Registration
まずは参加者のRegistration、参加登録の手伝いでした。

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_D8N6056” by Linux Foundation is licensed under CC BY 2.0

参加者は当然ながら外国の方が多く、いきなり英語の応酬でした。
自分はRegistration自体の手伝いを行うのではなく列の形成や場所の案内程度でしたが、それでも案内を行う際に質問されることがあり、海外の方との英語での会話は学校での講義や修学旅行以来のことだったのでかなり緊張しました。
列の形成については、事前に「参加者が一斉にRegistrationしに来るかもしれないので気を付けて」と言われていましたが、開けてみれば結構まばらに参加者が来たため、特に長い待機列が出来るわけでもなく無事に処理し終えました。


・Keynote
Registrationの手伝いがある程度済んだところで、今度はKeynote(基調講演)の手伝いです。
Keynoteは大ホールにて企業の方々や著名人が登壇し、技術についての講演を行うという場でした。

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_D8N6146” by Linux Foundation is licensed under CC BY 2.0

本カンファレンスでの講演は全て英語で行われるのですが、Keynoteのみ同時通訳(英->日)が用意されていました。そのため同時通訳用のレシーバーを聴講者に配布するのですが、1台1台がそこそこ高価なレシーバーであったため、しっかり全部回収するよう言われ、気を張って臨みました(回収できなかった分打ち上げに使えるお金が少なくなってしまうので、、、)。

Keynoteが終わり次第部屋の全ての出口にスタッフが配置され、スタッフ総出で必死にレシーバー回収を行い、初日はなんとか全て回収できました。


・Session
これ以降は、複数のカンファレンスルームに分かれてSpeakerが登壇し、講演を行う時間です。
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_D8N6315” by Linux Foundation is licensed under CC BY 2.0

およそ5, 6セッションが並列で別々のカンファレンスルームにて行われ、スタッフはSpeakerへの説明、セッションの時間管理のために、1講演に1人以上配置されました。
当然Speakerは外国の方が多く、説明を英語でしなければならないため、最初はRegistrationの時と比べてかなり緊張しました。
そういった時は他の経験豊富なスタッフの方が手助けしてくださり、無事に進行させることができました。

こうしてセッションをいくつかこなしていましたが、気付くとOSSJ2018の初日はあっという間に終わってしまっていました。
この日は特に問題もなくスタッフ作業を終えられたので安堵しました。

▼2日目(6/21)

この日も前日同様スケジュール確認から始まり、Registration、Keynoteと作業を担当していきました。
同時通訳レシーバーの配布・回収については、前日より難なくこなす事が出来るようになりました。

この辺りからスタッフ作業に慣れ始め、幾らか余裕ができてきたので、空いた時間に他のセッションを見に行ったり、企業ブースを回り始めました。

企業ブースではさまざまな企業の製品展示・実演が行われていました。SUSEのカメレオン(実はヤモリ?らしい)のぬいぐるみを頂けたり、Microsoft Azureの絵本が配布されていたりと見ているだけでも楽しかったです。
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_D8N6803” by Linux Foundation is licensed under CC BY 2.0

また、企業ブースにはCoffee Break用のちょっとした立食スペースも併設されており、いろんな種類の食べ物が用意されていました。
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メニューの中で驚いたのは、ベジタリアン用のパンがあった事です。(全粒粉パン?)
グローバルなイベントとなるとこういった配慮も必要なのかと、色々と考える所がありました。

こうして2日目も無事に作業を終える事ができました。
この日の終わりにスタッフの方から「明日最終日のKeynoteはLinusが登壇するので、参加者がRegistrationの列やKeynoteの行われるホールに殺到するかもしれない」といった事を教わり、翌日は参加者の流れに気を付けて取り組む事としました。

▼3日目(6/22)

最終日の朝のKeynoteは、前述の通りLinus氏が登壇する事になっていました。多くの参加者が講演を聞きに来る事が予想されたため、この日は多くのスタッフがRegistrationおよびKeynoteの参加者誘導に充てられました(なるべくホールの前方の席から詰めて座っていただくよう誘導する、など)。
ホールの席が足りるか心配でしたが、しっかり誘導できた事もありなんとか全員ホール内に収まりました。
こうして最終日の目玉、Linus氏の講演が始まりました。

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D7N_4991” by Linux Foundation is licensed under CC BY 2.0

講演の内容としては、VMWareの副社長兼最高情報責任者であるDirk Hohndel氏との技術対談でした。SpectreやMeltdownなどの話題についてはもちろん、技術について広い範囲で会話していました。
今まで写真や映像でしか見た事のなかったLinus氏が実際に眼の前で喋っているのを見ると、少し不思議なshinsotu18_05_007感じがしました。

この対談を含めKeynoteが終わった後、予定では後のセッションのためにホールの整理をする事になっていましたが、いつの間にかLinus氏とのサイン・撮影会が始まっていました(Linus氏はあまりサインや撮影会に積極的ではなかったみたいですが。。。)。

この時自分もさり気なく撮影会に参加し、一緒に写真を撮っていただきました(この時サインを貰い忘れていたので、貰っておけばよかったなと少し後悔しています、、、)。

この後は今まで同様、無事にセッションのフォローを終えることができました。

 

 


こうして全セッションを終えた後、企業ブースのあったホールにて立食ディナーが振る舞われ、参加者同士で交流する懇親会のようなイベントが開かれました。
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_D8N7326” by Linux Foundation is licensed under CC BY 2.0

この時、Tシャツ配布ブース(サミット参加者に、チケットと引き換えにオリジナルTシャツを配布していました)が手薄になり始めていたため、自分はディナーを食べながら手伝いに行ったりもしていました。
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_D8N6796” by Linux Foundation is licensed under CC BY 2.0

そうこうしている内に、イベント終了の時間が近づいてきました。この後はイベント会場の片付けにスタッフ総出で駆り出されました。
片付けの最中にLinus氏のサインが入ったボードが置いてあったので、記念に撮影させていただきました。

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こうして、長いようで短かった、ボランティアスタッフとしてのOSSJ2018を無事に終える事が出来ました。


▼おわりに

拙い文章でしたが、OSSJ2018へのボランティアスタッフとしての参加記録を今回書かせていただきました。
初めて大規模なサミットにスタッフとして参加させていただきましたが、各セッションの担当を通じて様々な技術話を聞くことができたり(英語オンリーだったので半分も理解できないセッションもあったりしましたが。。。)、スタッフ・開催側としてのknow-howを教えていただいたりと、とても貴重な体験をすることができました。

本サミットで一番印象に残ったセッションは、2日目(6/21)の「Common Attacks on IoT Devices6 7」です。
電子錠前やロボット掃除機などのIoT機器について、ソフト・ハードな視点から脆弱性を見つけるという内容で、多種多様な攻撃手法・対策方法が挙げられていました。
特にSide Channel Attackについては手法自体は知っていましたが、それを実行に移す方法はよく知らなかったので、本当に実行できるんだなと感心しました。

来年も日本での開催があるとの事なので、ぜひとも参加したいと考えています。

最後までご覧頂き、ありがとうございます!

 

1 https://events.linuxfoundation.jp/events/open-source-summit-japan-2018/
2 https://github.com/torvalds
3 https://www.microsoft.com
4 https://www.linuxfoundation.jp/
5 https://events.linuxfoundation.jp/events/open-source-summit-japan-2018/program/schedule/
6 https://ossalsjp18.sched.com/event/EaYs/common-attacks-on-iot-devices-christina-quast-baylibre?iframe=no&w=100%&sidebar=yes&bg=no
7 https://schd.ws/hosted_files/ossalsjp18/fd/OSS18%20-%20Common%20attacks%20on%20IoT%20devices.pdf

 

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