MSSを起動するたびにデバイス名が元のOSと異なる事象について
1. 対象バージョン
すべてのMIRACLE System Savior
2. 概要
MSSからマシンを起動したあと以下のデバイス名が元のOSとは異なる場合があります。また、同じMSSでも起動するたびにデバイス名が変化する場合もあります。
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ネットワークインタフェース名
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ディスク名
たとえば元のOSではネットワークインタフェース「eth0」として見えていたデバイスがMSSからは「eth1」となり、同様に「sdb」だったディスクがMSSでは「sdc」となる可能性があります。これらの事象はMSSを起動したマシンに複数のネットワークインタフェースやディスクが接続されているさいに発生します。
3. 詳細
このようにデバイス番号が変わる事象は、Linuxカーネルにおいてマシン起動時にデバイスの検出プロセスが並列化されているために発生します。
例としてシステムに以下のMACアドレスを持つ3つのネットワークインタフェースが接続されているとします。
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MACアドレス 00:00:5E:00:53:00
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MACアドレス 00:00:5E:00:53:01
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MACアドレス 00:00:5E:00:53:02
ここで元のOSでは次の順序で認識されたとします。
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eth0(00:00:5E:00:53:00)
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eth1(00:00:5E:00:53:01)
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eth2(00:00:5E:00:53:02)
しかしLinuxカーネルではデバイスの検出が並列化されており、常にこの順序でデバイスが認識される保証はありません。Linuxカーネルは検出した順にデバイスへ番号を割り振ります。したがってMSSを起動したとき以下のような順序になる可能性があります。
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eth0(00:00:5E:00:53:01)
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eth1(00:00:5E:00:53:02)
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eth2(00:00:5E:00:53:00)
この事象はネットワークインタフェースのみならずディスクに対しても同様です。
より詳細な情報を得たい場合はRed Hat『ストレージデバイスの管理』第6章「永続的な命名属性の概要」を参照してください。
4. 対処方法
本事象が発生したさい、ネットワークインタフェースの場合はMACアドレスを、ディスクの場合はシリアル番号をもとにデバイスを選択するようお願いします。下記画像の橙色で囲った箇所が該当します。
また、バックアップ時とリストア時で対象のディスク名が変更されリストアできない場合は『バックアップ時とリストア時でディスク名が異なりリストアできない場合の対処について』を参照してください。
更新情報
2023年 2月17日 新規作成