バックアップ時とリストア時でディスク名が異なりリストアできない場合の対処について
1. 対象バージョン
すべてのMIRACLE System Savior
2. 概要
『MSSを起動するたびにデバイス名が元のOSと異なる事象について』で述べた事象に起因して、リストア対象のディスク名がバックアップ時と異なる場合はリストアができません。
MSSの cnvt-ocs-dev
コマンドをリストアするバックアップイメージに対して実行することで、バックアップイメージ内のディスク名を変更しリストアを続行できます。
3. 詳細
バックアップ/リストアをおこなうマシンに複数のディスクが接続されている場合、前述の記事のとおりバックアップ時にMSSが認識したディスク名とリストア時にMSSが認識したディスク名が異なることがあります。
MSSではリストア対象のディスク名がバックアップイメージに保存されているディスク名と一致しているときのみリストア処理が実行されるようになっています。したがってリストアするディスクがバックアップしたディスクと同一にもかかわらず、名前が異なるためにリストアができない事象が発生する可能性があります。
4. 対処方法
MSSのコンソールからバックアップイメージに対して cnvt-ocs-dev
コマンドを実行すると、バックアップイメージに保存されているディスク名を任意の名前に変更できます。
cnvt-ocs-dev
コマンドの使い方は以下のとおりです。
cnvt-ocs-dev -d /home/partimag <バックアップイメージ名> <バックアップ時のディスク名> <リストア時のディスク名>
ここでは例としてバックアップイメージ「2023-02-16-09-img」のディスク名「sdb」を「sdc」に変更する手順を紹介します。バックアップイメージ内の情報を直接変更するため、あらかじめバックアップイメージのコピーを取ることを推奨します。
-
MSSを起動し、バックアップイメージを保存しているファイルサーバやストレージをマウントします。
-
マウント後に Alt + F2 を入力してMSSのコンソールへ入ります。
-
sudo su root
を実行してrootユーザになります。 -
バックアップイメージ「2023-02-16-09-img」を対象に、「sdb」を「sdc」へ変更するよう
cnvt-ocs-dev
コマンドを実行します。ここで確認のプロンプトが挟まります。続行するには「y」を入力しエンターキーを送信してください。 -
Alt + F1でMSSの画面へ戻り、変換したバックアップイメージを使ってリストアします。
上記手順で cnvt-ocs-dev
コマンドを実行したさい、コンソールは次のようになります。
更新情報
2023年 2月17日 新規作成