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MIRACLE LINUX 9 を Microsoft Azure で使う方法

このblogではMIRACLE LINUX 9 Azureイメージの使用方法を紹介します。 今回は例としてhttpd (Apache) でWebサーバを起動し、外部からアクセスできることを確認します。

MIRACLE LINUX 9 および 8.6 の Azure イメージが公開されました!

 

https://azuremarketplace.microsoft.com/ja-jp/marketplace/apps/miraclelinux.miracle-linux-9-0-rc

また、MIRACLE LINUX 8.6 の Azure イメージも公開されています。

https://azuremarketplace.microsoft.com/ja-jp/marketplace/apps/miraclelinux.miraclelinux-8-6

 

MIRACLE LINUX 9 Azureイメージの使用方法を紹介

 今回は例としてhttpd (Apache) でWebサーバを起動し、外部からアクセスできることを確認します。

 

1.Azureを利用する際には、「Microsoft アカウント」と「Microsoft Azure サブスクリプション」が必要

 

Microsoft アカウントを持っていない方は下記などからMicrosoftアカウントを作成してください。

https://support.microsoft.com/ja-jp/account



2.Microsoft Azure サブスクリプションを作成

https://azure.microsoft.com/ja-jp/free/

Azure サブスクリプションは無料で作成できます。

記事作成時点では無料アカウントを作成後30日間は200ドル分は無料で試用できます。

お試しするには十分ですね。

それを超えた分は Azure サブスクリプション登録時に登録したクレジットカードに請求されるとのことです。

不要になったらクラウド上に作成したリソースは解放して無駄な課金や無料枠の浪費が発生しないようにお気を付けください。

そのほか詳細は上記サイトなどを確認してください。

3.Azureにログイン,仮想マシンの作成

サブスクリプションを作成するとAzureに入ることができます。

クイックスタートセンターなどから[仮想マシンのデプロイ]を選んで仮想マシンを作成しましょう。

  

4.OSの種類を選択

 仮想マシンの種類を選びます。今回はLinux仮想マシンを選びます。

 

5.仮想マシンを定義

仮想マシンの作成です。リソースグループ、仮想マシン名など*が付いているところが必須ですね。

 

 

6.イメージの選択

[イメージの選択]-[すべてのイメージを表示]でOSを選ぶことができます。

検索BOXで[MIRACLE]を入れて検索すると登録されているMIRACLE LINUXのAzureイメージが複数表示されます。

[MIRACLE LINUX 9]を選び、その[選択]で選べる[MIRACLE LINUX 9.0 ~]をさらに選択して戻ります。

イメージ欄に[MIRACLE LINUX 9.0 ~]が入りました。

7.そのほか必要な項目を入力

そのほか、必要な項目を入力します。

今回はsshで接続します。

仮想マシン作成時に、パスワード認証も選択できますが、不正アクセスのリスクがありますので、公開鍵認証つまり[SSH 公開キー]の使用を強く推奨します。

[認証の種類]は[SSH 公開キー]

[ユーザ名]に[azureuser] 

[ssh公開キーのソース]に[新しいキーの組の生成]を選び、公開鍵ファイルを作成しました。

 

 

8.SSHキーの組作成

 

作成したキーファイルは上記注意書きの通りここでダウンロードしておきます。

9.デプロイ実施

必須事項が埋まるとデプロイ(仮想マシンへのOSインストール)が行えます。

早速実施しましょう。デプロイが進行中となって、しばらくすると完了します。

 

10.仮想マシンへの接続方法の確認

[接続]-[SSH]で仮想マシンへの接続方法を確認します。

 

11.ssh用pemファイルのアクセス権変更

LinuxでもWindowsでもpemファイルが扱えるopensshのクライアントなら問題なく接続できます。

上記の案内にあるように8.でダウンロードしたpemファイル(公開鍵ファイル)のアクセス権を自分のみがアクセスできるよう400に設定します。

$ chmod 400 azurekey.pem

12.ssh接続

実際に上記キーファイルを使用してssh接続してみましょう。

$ ssh -i azurekey.pem  azureuser@azureマシンのIPアドレス
(略)
[azureuser@ML90 ~]$

ログイン出来たら sudo su -でrootになることができます。

[azureuser@ML90 ~]$ sudo su -
[root@ML90 ~]# 

13.httpdインストール

今回はWebサーバを立ててみますので、パッケージインストールコマンドの dnf で httpd (Apache) をインストールします。

初回は途中で下記のようにGPG keyのチェックが入るので、yで進めます。

[root@ML90 ~]# dnf install httpd
(略)
Importing GPG key 0x34D5BD27:
 Userid     : "MIRACLE LINUX (MIRACLE LINUX packager) <ml-packager@miraclelinux.com>"
 Fingerprint: F6D7 CF9A 43C0 B133 3ECF E86F 580C 864F 34D5 BD27
 From       : /etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY
Is this ok [y/N]: y
(略)
Installed:
  apr-1.7.0-11.el9.x86_64                                    
  apr-util-1.6.1-20.el9.x86_64               
  apr-util-bdb-1.6.1-20.el9.x86_64
  apr-util-openssl-1.6.1-20.el9.x86_64                       
  httpd-2.4.53-7.el9.x86_64                  
  httpd-core-2.4.53-7.el9.x86_64               
  httpd-filesystem-2.4.53-7.el9.noarch                       
  httpd-tools-2.4.53-7.el9.x86_64            
  mailcap-2.1.49-5.el9.noarch                  
  miraclelinux-logos-httpd-90.4-1.el9.ML.5.noarch            
  mod_http2-1.15.19-2.el9.x86_64             
  mod_lua-2.4.53-7.el9.x86_64                
Complete!

 一例として上記のようにhttpdがInstalled:~Complete!と表示されれば、インストール出来ています。

14.httpdを起動し、自動起動を有効化

# systemctl start httpd
# systemctl enable httpd

15.現在のhttpdの状態を確認

# systemctl status httpd
● httpd.service - The Apache HTTP Server
     Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/httpd.service; disabled; vendor preset: disabled)
     Active: active (running) since Thu 2023-02-09 03:31:24 EST; 5min ago
       Docs: man:httpd.service(8)
   Main PID: 14488 (httpd)
     Status: "Total requests: 5; Idle/Busy workers 100/0;Requests/sec: 0.0143; Bytes served/sec:  51 B/sec"
      Tasks: 278 (limit: 48395)
     Memory: 53.1M
        CPU: 436ms
     CGroup: /system.slice/httpd.service
             ├─14488 /usr/sbin/httpd -DFOREGROUND
             ├─14489 /usr/sbin/httpd -DFOREGROUND
             ├─14490 /usr/sbin/httpd -DFOREGROUND
             ├─14491 /usr/sbin/httpd -DFOREGROUND
             ├─14492 /usr/sbin/httpd -DFOREGROUND
             └─14711 /usr/sbin/httpd -DFOREGROUND

Feb 09 03:31:24 ML90 systemd[1]: Starting The Apache HTTP Server...
Feb 09 03:31:24 ML90 httpd[14488]: Server configured, listening on: port 80
Feb 09 03:31:24 ML90 systemd[1]: Started The Apache HTTP Server.

問題なく起動していますね。

16.Azureで仮想マシンのネットワーク設定を確認

仮想マシンをクラウド上に構築する方はネットワークのポートがどこがオープンしているかは知っておくべきですね。

仮想マシンの[ネットワーク]で仮想マシンの受信ポートのセキュリティグループの設定を確認出来ます。

今回のデフォルトの設定では特に設定は不要でした。

httpdがデフォルトで待ち受ける80ポートは任意のソースからアクセス出来る。

つまりAzure 外部のインターネットからアクセス出来る設定になっていますね。

そのほかのポートの設定についても確認しておきましょう。

17.外部からのアクセスのテスト

ということでNICパブリックIPで記載のあるアドレスの80portに外部からWebブラウザでアクセスしてみると無事にTest Pageが表示されました。

 

まとめ.

このようにして簡単にMIRACLE LINUX 9 を Microsoft Azure で使うことが出来ました。

この情報は本blog執筆時点の2023年2月現在の手順となります。

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