GNS3で、仮想ネットワーク環境を構築しよう-10
こんにちは、ニックネーム たいちょう です。
先週のつづきのネットワーク編になります。
前回は、トポロジでサーバーから静的にアドレスを付与したクライアントまでの接続を確かめたのでしたね。
今日は、それをDHCPサーバーから動的にアドレスを付与する仕組みにしていきたいと思います。
ところで、R4 で、次のようなエラーが表示されるようになりました。
with Router FastEthernet1/0 (full fuplex).
仮想環境とはいえ、相手ルーターとの相性があるようです。
これは、R4 の fa0/0 と、相手ルータの fa1/0 のスピードが合っていないと思ったので、
duplex auto
としたり、
half-duplex
としたりしてみました。
no shut
とりあえず、warning は出なくなりました。
今日からは、前回 PC1-PC3 で静的にアドレスを設定していましたが、サーバとクライアント間をDHCPで通信できるようにしてみます。
トポロジですが、一部アドレスやポートを変更しました。
また、スタティック・ルートですが、接続されている様子をみると、いくつも設定する必要はないので、以下のようにしておきました。
conf t
としたあと、
今までの静的ルーティングを全て消しておきます。
no ip route <設定>
そして、以下の設定をしておきます。
ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 < nexthop >
ルータの設定はかなり簡単になりました。
では、各サーバーの設定に移ります。
NTPサーバの設定は、/etc/ntp.conf です。
デフォルトのままにしておきました。
SERVER1 で、以下のコマンドを実行して確認します。
-q オプションは、query のみを行い、時刻のセットは行いません。
# ntpdate -q
では、cron で 5 分毎に設定していきます。
# crontab -e
*/5 * * * * ntpdate 172.16.103.1
SERVER2 でも同様に設定します。
では、いよいよDHCP サーバの設定をしていきます。
目標は、VLAN に合わせたアドレスを配布することなんですが、まずは、DHCP でアドレス配布ができるようにしてみます。
-----------------------
SERVER1
-----------------------
default-lease-time 60;
max-lease-time 120;
log-facility local7;
failover peer "test" {
primary;
address 172.16.101.1;
port 519;
peer address 172.16.102.1;
peer port 520;
max-response-delay 60;
max-unacked-updates 10;
mclt 180;
split 128;
load balance max seconds 3;
}
shared-network "test1" {
subnet 172.16.101.0 netmask 255.255.255.0 {
}
subnet 192.168.0.0 netmask 255.255.0.0 {
pool {
failover peer "test";
range 192.168.110.1 192.168.110.10;
}
}
}
-----------------------
SERVER2
-----------------------
default-lease-time 60;
max-lease-time 120;
log-facility local7;
secondary;
address 172.16.102.1;
port 520;
peer address 172.16.101.1;
peer port 519;
max-response-delay 60;
max-unacked-updates 10;
load balance max seconds 3;
}
shared-network "test1" {
subnet 172.16.102.0 netmask 255.255.255.0 {
}
subnet 192.168.0.0 netmask 255.255.0.0 {
pool {
failover peer "test";
range 192.168.110.1 192.168.110.10;
}
}
}
------------------------------
shared-network にしているのは、VLAN毎にアドレスを配布する準備です。
今回は、この設定で実験します。
ところで、DHCP は、異なるネットワークを越えられません。
これを可能にするためのルーターの設定は、次になります。
ip helper-address <サーバーアドレス>
今回は、サーバーが2つありますので、それぞれ、R2の仮想ポート上で設定します。
では、試しにPC1の静的アドレスの設定を解除して、DHCPREQUESTをしてみます。
PC1> clear ip
PC1> dhcp
DORA...のように表示され、アドレスが付与されました。
ここまでで、DHCPの仕組みはうまくできているようなんですが、VLAN 毎アドレスを変えていくのはどうしたらいいのでしょうか。
また次回やってみます。今日はこの辺で。ニックネーム たいちょう でした。
次回をお楽しみに。