復旧していない障害が多くなった際の制限事項
復旧していない障害が多くなった際の制限事項
概要
未復旧の障害が多くなると、Webフロントエンドの一部のページで表示に時間がかかる、あるいは表示できなくなる場合があります。
対象環境
- MIRACLE ZBX 4.0
- MIRACLE ZBX 5.0
制限事項
未復旧の障害が多くなる(およそ10万件以上)と、Webフロントエンドの一部のページで表示に時間がかかる、あるいは表示できなくなる場合があります。例として以下のページがあります。
- ダッシュボードの深刻度ごとの障害数
- 障害ページ
- ホストページ
- 概要ページ
- マップ
対処方法
未解決の障害は随時解決することを推奨します。トリガーに復旧条件を設定する、ログ監視やSNMPトラップ監視は復旧したらクローズするなどです。
クローズせず障害が蓄積していくと、Webフロントエンドへのアクセス時にhttpdに以下のようなログが出力されることがあります。この場合はPHPプロセスのメモリ割り当てを増やすことで問題を緩和できる可能性があります。
HP message: PHP Fatal error: Allowed memory size of 268435456 bytes exhausted (tried to allocate 20480 bytes) in /usr/share/zabbix/xxx on line nnn\n', referer: http://〜/zabbix/〜
PHPの処理はOSやZBXのバージョンによってphp-fpmもしくはmod_phpによって行われます。使用している環境に合わせて設定を行ってください。
php-fpmの場合
/etc/php-fpm.d/zabbix.conf 設定ファイルにおいて、php-fpmプロセスに課されたメモリサイズ上限を調整してください。
なおML7系においては /etc/opt/rh/rh-php72/php-fpm.d/zabbix.conf (SCLのrh-php72の場合。バージョンによって適切なパスに読み替えてください)を編集してください。
- php_value[memory_limit]
mod_phpの場合
/etc/httpd/conf.d/zabbix.conf 設定ファイルにおいて、apacheプロセスに課されたメモリサイズ上限を調整してください。
- php_value memory_limit
なおこのメモリ制限は各php-fpm・apacheプロセス毎制限のため、そのままではシステム全体のメモリが不足することがあります。システムメモリサイズが制限されている場合は一度に起動可能なプロセスの数を制限してください。
さらに多くの件数の障害が存在する場合は設定だけではシステムに搭載されたメモリが不足するため、
システムに割り当てるメモリの追加等が必要になります。
注意事項
- 本ドキュメントの内容は、予告なしに変更される場合があります。
- 本ドキュメントは限られた評価環境における検証結果をもとに作成しており、 全ての環境での動作を保証するものではありません。
- 本ドキュメントの内容に基づき、導入、設定、運用を行なったことにより損害が生じた場合でも、弊社はその損害についての責任を負いません。あくまでお客様のご判断にてご使用ください。
更新履歴
- 2021年03月29日 新規作成