MIRACLE ZBX 5.0 独自機能一覧
MIRACLE ZBX 5.0 独自機能一覧
- Webフロントエンド標準ロケールの日本語化
- グラフフォントの変更
- ランタイムコントロール
log_slow_queries
の 追加 - 「障害」ページで障害発生時のヒストリを表 示するオプションの追加
- Telnet監視で長いコマンドを実行したとき不要な文字が表示される問題の修正
- グラフをCSVとして出力する機能の追加
- メジャーバージョンアップデート時にDBの更新を進めるため のオプションの追加
- イベントログ監視の拡張機能eventlog_extキーの追加
- メンテナンス中の障害発生/復旧通知メールの挙動変更
- Windowsの
proc_info
キーにcpu_time
オプションの実装 - キーの長さが2048文字以上のアイテムはエラーとする 修正の追加
- マクロ
{ITEM.TYPE}
の追加 - Web監視でヒストリとトレンドの保存期間の設定を可能にする機能を追加
- ログをSyslogに転送するときファシリティ
local0
~local7
を選択できる機能を追加 - Windowsエージェントへ
web.page.*
キーのサポ ートを追加 - MariaDBでヒストリとトレンドのテーブルに対しパーテ ィショニングする機能を追加
- メンテナンス期間の開始日に「月末」~「月末から6日前」を指定できる機能の追加
- ランタイムコントロール
value_cache_reset
の追加 - ランタイムコントロール
discard_alerts
の追加 - 監査ログをSyslogへ転送する機能の追加
- Webフロントエンドユーザのパスワードハッシュ化関数のコストを設定する機能の追加
- Webフロントエンドユーザのパスワードのポリシーを設定する機能の追加
Webフロントエンド標準ロケールの日本語化
MIRACLE ZBX WebフロントエンドでAdmin/guestユーザの標準の言語を日本語(ja_JP)に設定 しています。
グラフフォントの変更
MIRACLE ZBX Webフロントエンドのグラフで使用するフォントをDejaVuSansからNotoSansCJKへ変更しています。 MIRACLE ZBX Webフロントエンドを動かすOSがRHEL7系OSまたはAmazon Linux 2の場合はVL-PGothicが使われます。
ランタイムコントロールlog_slow_queries
の追加
MIRACLE ZBXサーバ/プロキシのランタイムコントロールにlog_slow_queries
を追加しています。
サーバ/プロキシサービスの再起動なしに設定項目LogSlowQueries
の値を変更でき ます。
設定可能な値は1から3600000です。
# zabbix_server -R log_slow_queries=5000
「障害」ページで障害発生時のヒストリを表示するオ プションの追加
MIRACLE ZBX Webフロントエンドの「監視データ」->「障害」ページで、 「障害発生時のヒストリを表示」オプションを追加しました。 このオプションが有効になった場合、各障害の列に「ヒストリ ログ」が追加され 障害が発生したアイテムIDとそのヒストリログが表示されます。
Telnet監視で長いコマンドを実行したとき不要な文字が表示される問題の修正
telnet.run
に長いコマンド文字列を渡して値を取得するとき、
出力に不要な文字列が含まれてしまう問題を修正しています
(ZBXNEXT-6653)。
グラフをCSVとして出力する機能の追加
ノーマルグラフと積算グラフをCSVとしてダウンロードできる機能を追加しています。 グラフ右上の「CSV」リンクをクリックすることでダウンロードできます。
メジャーバージョンアップデート時にDBの更新を進めるためのオプシ ョンの追加
MIRACLE ZBXサーバ/プロキシパッケージのメジャーバージョンアップデート後に
明示的にコマンドラインで-U
オプションを渡して実行しない限り
データベースのアップグレードがおこなわれないよう修正しています。
データベースのアップデートを進めるには次のように実行します。
# zabbix_server -f -U
ログを確認し、データベースのアップデートが完了したのちにあらためて
systemctl
コマンドからサービスを起動してください。
# systemctl start zabbix-server
イベントログ監視の拡張機能eventlog_extキーの追加
Windowsイベントログを監視するキーeventlog
を拡張した
eventlog_ext
キーを実装しています。
このキーはイベントログをグローバル正規表現をもとにフィルタできます。
また正規表現の条件式に「対象のイベントログを指定する」 「除外するイベントログを指定する」を追加しています。 この条件式によって、文字列や重要度、イベントソース、イベントIDをもとに イベントログをフィルタする正規表現を作成できます。
制限
eventlog_ext用の正規表現の条件式は正規表現の編集画面でテストできません。
メンテナンス中の障害発生/復旧通知メールの挙動変更
MIRACLE ZBXではメンテナンス中のホストで発生した障害や メンテナンス中のホストで復旧した障害の通知メールは メンテナンス期間が終了したのちに送信されるように実装を変更しています。
Windowsのproc_info
キーにcpu_time
オプションの実装
WindowsのMIRACLE ZBXエージェント/エージェント2にてproc_info
キーの第二引数 に
cpu_time
を指定できます。このオプションによってCPU時間を計測できます。
キーの長さが2048文字以上のアイテムはエラーとする修正の追 加
MIRACLE ZBXではキーの長さが2048文字以上のアイテムをZBX_NOTSUPPORTED
エラーとし
監視できないよう実装しています。
マクロ{ITEM.TYPE}
の追加
マクロ{ITEM.TYPE}
でアイテムの型を文字列で取得できます。
Web監視でヒストリとトレンドの保存期間の設定を可能にする機能を追加
Web監視の設定でヒストリとトレンドの保存期間をそれぞれ設定できるようになりました。
ログをSyslogに転送するときファシリティlocal0
~local7
を選択できる機能を追加
MIRACLE ZBX サーバ/プロキシ/エージェント/エージェント2でログをSyslogへ転送するとき
Syslogのファシリティをlocal0
~local7
まで選ぶことができるようになりました。
Windowsエージェントへweb.page.*
キーのサポートを追 加
Windowsエージェント/エージェント2で次のキーを使ったアイテムの監視ができるようになり ました。
web.page.get
web.page.perf
web.page.regexp
MariaDBでヒストリとトレンドのテーブルに対しパーティショニングする機能を追加
データベースにMariaDBを使用しているMIRACLE ZBXサーバにて、 以下のテーブルに対し自動でパーティショニングをする機能を追加しています。
history
history_log
history_str
history_text
history_uint
trends
trends_uint
メンテナンス期間の開始日に「月末」~「月末から6日前」 を指定できる機能の追加
MIRACLE ZBX Webフロントエンドからメンテナンス期間の設定をおこなうさい、
期間のタイプに「毎月」を指定した場合、
日にちに-1
を設定すると当月の最終日(月末)として設定されます。
同様に-2
~-7
を設定すると
当月の月末から1~6日前までとして設定されます。
ランタイムコントロールvalue_cache_reset
の追加
MIRACLE ZBXサーバのランタイムコントロールにvalue_cache_reset
を追加していま す。
バリューキャッシュをリセットできます。
ランタイムコントロールdiscard_alerts
の追加
MIRACLE ZBXサーバのランタイムコントロールにdiscard_alerts
を追加しています。
このランタイムコントロールにトリガーIDを渡して実行することで、
そのIDをもつトリガーが無効になります。
無効になったトリガーに紐づく障害はそのトリガーが有効になるまで「障害」ページに表示されません。
また、コマンド実行時点で未実行のアクションが抑止されます。
例としてトリガーID17656
のトリガーを無効にするには次のように実行します。
# zabbix_server -R discard_alerts=17656
このコマンドを引き続き実行することで複数のトリガーを無効にできます。 3つのトリガーID 17654~17656を無効にするには次のように連続して実行します。
# zabbix_server -R discard_alerts=17654
# zabbix_server -R discard_alerts=17655
# zabbix_server -R discard_alerts=17656
なお次のようにdiscard_alerts
オプションに複数の値を渡すことはできませ ん。
# zabbix_server -R discard_alerts=17654,17655,17656
また値を渡さずに実行すると、現在このランタイムコントロールを通じて無効となった トリガーIDの一覧がログに出力されます。
# zabbix_server -R discard_alerts
トリガーIDにマイナス符号を付けて実行することで無効にしたトリガーIDのアクション実行の抑制を解除できます。 ランタイムコントロールによって無効にされたトリガーID 17654のアクション実行の抑制を解除するには、 次のように実行します。
# zabbix_server -R discard_alerts=-17654
トリガーを再び有効にするにはWebフロントエンドから操作してください。
監査ログをSyslogへ転送する機能の追加
MIRACLE ZBXサーバにて監査ログをSyslogへ転送できるようになっています。
この機能を有効にするには以下の設定ファイルを編集します。
ここではSyslogのファシリティはlocal2
、プライオリティはnotice
とします。
またWebサーバはApacheとします。
/etc/zabbix/zabbix_server.conf
AuditlogSyslog=1
AuditlogSyslogFacility=local2
AuditlogSyslogPriority=notice
/etc/zabbix/web/zabbix.conf.php
$AUDITLOG_SYSLOG = [
'FACILITY' => LOG_LOCAL2,
'PRIORITY' => LOG_NOTICE,
];
/etc/rsyslog.d/zabbix_auditlog.conf
local2.notice /var/log/zabbix/zabbix_audit.log
上記設定を追加したのちに各種サービスを再起動すると監査ログがSyslogへ転送されます。
# systemctl restart zabbix-server httpd php-fpm rsyslog
Webフロントエンドユーザのパスワードハッシュ化関数のコストを設定する機能の追加
MIRACLE ZBX Webフロントエンドのログインユーザのパスワードを内部でハッシュ化するさい、
コストパラメータの値を任意に設定可能な機能を追加しています。
設定は/etc/zabbix/web/zabbix.conf.php
で次のようにおこないます。
$BCRYPT_COST = 14;
Webフロントエンドユーザのパスワードのポリシーを設定する機能の追加
MIRACLE ZBX Webフロントエンドの管理者はログインユーザのパスワードポリシーを設定できます。
MIRACLE ZBX 5.0では追加のSQLスクリプトをデータベースに対し実行し、
/etc/zabbix/web/zabbix.conf.php
に以下に示す設定を追加することで
パスワードポリシーを設定できます。
設定項目 | 説明 |
---|---|
MIN_LENGTH |
パスワードの最小長を設定できます。 |
MIN_LOWERCASE_CHARS |
パスワードに最低何文字の小文字を含めるかを設定できます。 |
MIN_UPPERCASE_CHARS |
パスワードに最低何文字の大文字を含めるかを設定できます。 |
MIN_NUMERIC_CHARS |
パスワードに最低何文字の数字を含めるかを設定できます。 |
MIN_OTHER_CHARS |
パスワードに最低何文字の記号を含めるかを設定できます。 |
HISTORY |
設定された数をNとし、過去N回のうちに設定されたパスワードの再利用を制限できます。 |
MAX_DAYS |
パスワードの有効期間を一日単位で設定できます。 |
この機能を有効にするにはSQLスクリプトpwpolicy.sql
を実行します。
ここで、MIRACLE ZBX Webフロントエンドが使用するデータベースをzabbix
とします。
# mysql zabbix -u zabbix -p < /usr/share/doc/miracle-zbx-web-mysql*/pwpolicy.sql
次に設定ファイル/etc/zabbix/web/zabbix.conf.php
を編集します。
$PASSWORD_POLICY = [
'MIN_LENGTH' => 7,
'MIN_LOWERCASE_CHARS' => 1,
'MIN_UPPERCASE_CHARS' => 1,
'MIN_NUMERIC_CHARS' => 1,
'MIN_OTHER_CHARS' => 1,
'HISTORY' => 4,
'MAX_DAYS' => 90,
];
最後にphp-fpm
サービスを再起動します。
# systemctl restart php-fpm