kdump の設定 (AXS4)
本ドキュメントの対象となる製品
- Asianux Server 4 == MIRACLE LINUX V6 for x86 (32bit)
- Asianux Server 4 == MIRACLE LINUX V6 for x86_64 (64bit)
概要
kdump は、カーネルダンプを取得するためのツールです。ダンプ情報をクラッシュしたカーネルから取得するのではなく、新しく起動したカーネルから取得するため、信頼性の高いカーネルダンプを取得することができます。本ドキュメントでは、kdump の設定方法について説明します。
注意事項
kdump 用に確保するメモリは、OS が利用するシステムメモリの合計によって変わります。128MB + RAM の 1TB ごとに + 64MB した容量が必要です。以下に例を示します。
【システムメモリの合計と kdump メモリ】
1TB の場合:128MB + 64MB = 192MB
2TB の場合:128MB + 128MB = 256MB
設定方法
kdump の設定を行うには、[システム] → [管理] → [カーネルクラッシュダンプ] の順に選択、または以下のコマンドを実行します。
# system-config-kdump
[基本設定] タブにある [手動の kdump メモリセッティング] のラジオボタンを選択し、kdump 用に予約するメモリの容量を設定します。[新規の kdump メモリ] の上下矢印ボタンをクリックすると、予約するメモリのサイズを調節できます。
注意:[自動化した kdump メモリセッティング] は、システムメモリの容量が 2GB 以上ある場合のみ使用できます。システムメモリの容量が 2GB 未満の場合は、[手動の kdump メモリセッティング] を選択し、[新規の kdump メモリ] で予約するメモリのサイズを指定してください。
[出力先] タブでは、カーネルダンプの保存先を指定できます。[ローカルファイルシステム] を選択すると、カーネルダンプをファイルとして保存できます。[raw デバイス] を選択すると、指定したデバイスにカーネルダンプを直接書き込むことができます。[ネットワーク] では NFS または SSH を使用してネットワーク経由でカーネルダンプを送信することができます。
[フィルタリング] タブでは、ダンプのフィルタレベルを選択できます。各ラベルの横にあるチェックボックスより、フィルタラベルを選択、または除去することができます。
[上級者設定] タブでは、必要に応じて各項目の設定を行なって下さい。
必要な設定ができたら、ツールバーの [有効化] が選択されていることを確認し、 [適用] をクリックします。以下のメッセージが表示されますので [OK(O)] をクリックし、システムを再起動します。
動作確認方法
kdump が正しく動作するか確認するため、以下の手順で故意にシステムをクラッシュさせます。
注意: 以下のコマンドを実行するとカーネルがクラッシュします。実行する際は十分に注意してください。
システムを再起動し、サービスが実行されているかを確認します。
# service kdump status
Kdump is operational
次に、以下のコマンドを実行し、システムをクラッシュさせます。
# echo 1 > /proc/sys/kernel/sysrq
# echo c > /proc/sysrq-trigger
クラッシュ後、kdump カーネルが立ち上がり、クラッシュしたカーネルダンプを記録した後、通常のカーネルで再起動します。カーネルダンプは、[出力先] タブで指定した場所に保存されます。
更新履歴
2016年 3月 14日 新規作成