MIRACLE LINUX ブランドの OSS の取り組み
サイバートラストが目指すOSS活動
サイバートラストは、オープンソースソフトウェア(以下、OSS )を活用し、OSSに関わるすべての人(開発者、ユーザ、ビジネス顧客)と利益を共有し、発展を目指します。
- 一連の活動を通じて、OSSコミュニティに貢献する
- OSS技術を活用した製品を提供し、弊社ユーザ・顧客とコミュニティとの架け橋を担う
- フィードバックを改修案として提案し、OSSを洗練する
- OSS開発に伴う人材を育成し、次世代のOSSへの貢献を継続的に可能にしていく
MIRACLE LINUX とは
MIRACLE LINUXは、OSSを活用した製品ブランドであり、弊社のOSSに係わる活動の総称です。
MIRACLE LINUX の歴史
サイバートラストは、前身であるミラクル・リナックス設立の2000年より、MIRACLE LINUX 名義で社員が Samba などのコミュニティを立ち上げて草の根の活動から始め、サポートや修正パッケージを提供する中でユーザーから信頼をいただき、ニーズに沿った有償サポートの提供や有償オプションの提供を通じて OSS ビジネスにつなげてきました。
MIRACLE LINUXは、Linux ディストリビューションの製品名称であり、サイバートラストの旧社名でもあります。今後も MIRACLE LINUX として20年コミュニティ活動を行ってきた実績と信頼をもとに、ユーザーやコミュニティに貢献し、信頼の好循環を生み出しています。
主に以下のような貢献や取り組みを行っています。
- Linux Kernel Mailing List での開発への参加
- Samba の開発・多言語対応のための機能追加
- Zabbix へのパッチ投稿
- Clonezilla へのパッチ投稿
- Hatohol の開発と公開
- CIP への参加
- EMLinux の開発と公開
他にも各種イベントで発表も行っています。
- Open Source Summit (旧 LinuxCon, 旧 Linux Symposium )
- Open Source Conference
- Ruby World Conference
- Linux Kernel Summit
- Linux Plumbers Conference
- PyCon JP
- Japan Technical Jamboree
弊社が考えるOSS
OSS とは厳密にはオープンソースライセンスを付与されたソフトウェアのことを指します。しかし実際にはそれだけではなく、OSS のまわりにはその自由なライセンスによって、開発者コミュニティ、ユーザーコミュニティ、ビジネス顧客、といったエコシステムが生まれます。
このエコシステムによって、多くのユーザーがソフトウェアを使用し、フィードバック速度が上がり、サポート情報が多く提供され、製品について知識を持つ人材が増えるようになります。これは、魅力的な機能を提供し、製品の品質を高め、潜在的な開発者や潜在的なビジネス顧客を増やすことに繋がっています。
OSS ビジネスを推進する上では、OSS 活動を通じて、これらの人々を増やし、フィードバックを受け入れ、プロジェクトをリードするにふさわしい存在として認められることが重要な点になってきます。
Andreessen Horowitz の OSS ビジネスについての記事では、これらをOSS ビジネスにおける重要な三点のうちの二点「Project-Community Fit」「Product-Market Fit」として挙げています。
残りの一点は、「Value-Market Fit」は OSS ビジネスモデルについての話となっており、弊社の顧客、ビジネスパートナー。関係者全員へ付加価値向上というMIRACLE LINUXブランドの到達点となります。
このように OSS とは、単にソフトウェアのみを意味するのではなく、OSS 活動を通じたエコシステムへの働きかけや、ビジネスモデルも含めて考慮すべきものになっています。
これからのOSS活動
サイバートラスト株式会社の MIRACLE LINUX というブランドのもと、いままでと同様に活動を継続して OSS に貢献しつつ、コミュニティとの循環を意識し、関係者相互で共有、協力することによってビジネスを展開していきます。
https://github.com/miraclelinux