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組込みLinux選択のポイント ~第1回:リアルタイムOSからLinuxへ~

組込みLinux選択のポイント連載

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<連載で解説> 組込みOS選択の注意点とは?

スマートデバイスやIoT*の普及に伴い、「組込み機器」の需要は大幅に増えています。以前は特殊な領域であった「組込み機器」ですが、最近では要求がより高度化していること、インターネットへの接続の要件が高まっていること、ハードウェアの性能が著しく向上したこと、などから、サイズは小さくても中身はPCやサーバなどに近づいています。これにより、「組込みOS」に求められる要件も、以前とは異なって来ています。
この記事では、近年組込みOSとして急速にシェアを拡大している「組込みLinux」について、他の組込みOSとの違いやメリット、採用時の注意点などを全4回の連載で解説します。

* IoTとは:"Internet of Things"の略。従来のコンピュータ以外に、様々な「もの」がインターネットに接続され、相互に通信を行いながら動作すること。

組込みOSの主流は、リアルタイムOSだった

組込みOSとは、家電やデジタルカメラ、携帯電話、スマートフォンから、自動車などに搭載されている電子機器まで、組込み機器と呼ばれる小型のコンピュータに搭載された、オペレーティングシステムを指します。今後はIoTの普及に伴い、さらに様々な「物」にネットワークが必要とされるため、組込みOSは増々重要性を増しています。

これまで組込みOSといえば、リアルタイムOS (RTOS) を指すことが一般的でした。リアルタイムOSは、ハードウェアのスペックが低くコンピューティング性能に制約がある中で、少ないリソースでリアルタイムにデバイスを制御することに特化したOSで、ITRONやVxWorksといったものが主流でした。

リアルタイムOS:ITRON

ITRON(アイトロン、Industrial TRON)とは、TRONプロジェクトが策定・維持している組込みOS、リアルタイムOSカーネルの仕様です。仕様に準拠した実装を指して、トロン系OSと呼ぶ場合もあります。トロンフォーラムが実施している、「組込みシステムにおけるリアルタイムOSの利用動向に関するアンケート調査( http://www.tron.org/ja/2015/04/press20150401/)」によれば、日本では組込みOSのトップシェアを占めていて、業界標準のOSとして採用されているものです。

リアルタイムOS:VxWorks

VxWorksとは、高い安全性が要求される航空・宇宙・防衛の分野で広く使われているリアルタイムOSです。NASAは長年このOSを火星探査機などに使ってきていて、1997年のマーズ・パスファインダーや2004年のマーズ・エクスプロレーション・ローバー上の制御ソフトウェアはVxWorks上で動いているなどの実績があります。
組込みシステム向けとしては規模の大きいOSで、VoIP、ルータ、基幹ネットワーク、ロボット、産業機器、防衛航空宇宙、車載機器など、比較的大型の機器で使用されています。ゲームセンター用の大型筐体ゲームにも利用されている例があります。また、近年では、組込み向けコンピュータの高性能化に伴い、デジタル家電製品など比較的小型の機器にも用いられるようになってきています。

リアルタイムOSから汎用OSへ

これまでは、組込み機器のハードウェアは用途が絞られるため、ハードウェア自体に高いスペックは必須ではなく、安価な部品の組み合わせによる低スペックなハードウェアとシンプルで動作が軽いリアルタイムOSが利用されていました。このような低スペックなハードウェア上で、汎用OS(WindowsやLinuxなど)を使用した場合、汎用OSが持つたくさんの高機能は動作が遅く、デバイスの制御を即座に行うことは困難でした。
しかし、最近では、組込み用途のハードウェアのスペックが著しく向上したため、高機能なLinuxのような汎用OSであっても、リアルタイムOS並の性能で、余裕をもってデバイスの制御ができるようになっています。

これに比例して、新たに開発する組込み製品にも、高い機能が求められるようになっています。これまでの機能に加え、無線接続でインターネットに接続し、データのやりとりを行うなど、要求される機能は増えてきています。この点からも組込みOSとしてLinuxなどの汎用OSが求められています。

現状、組込みシェアで一番多いのはリアルタイムOSであるITRONを含むトロン系OSです。前述のトロンフォーラムのレポートによると、約60%のシェアがあります。しかし、先に述べたハードウェアのスペック向上などを背景に、Linuxへの移行が増えてきている状態です。

サイバートラストでは、LinuxとRTOSのそれぞれの課題を解決し強みを活用するLinux-RTOS共存システムの研究開発を行っており、また、ITRONやVxWorksから組込みLinuxへの移行支援サービスを提供しています。お気軽にご相談ください。

 

組込みLinuxソリューション「Embedded MIRACLE」

サイバートラストは組込みLinuxの各種ソリューション・サービスを提供しています。これまでARM、MIPS、PowerPCアーキテクチャ向けなど幅広いプラットフォームでの開発実績があり、キャリアグレードLinux(CGL)やIntel Atomプロセッサ向けの開発で高く評価されています。IoT・組込み機器においては産業用機器、デジタルサイネージ用プレイヤーや車載機器(カーナビやIVI含む)、医療用端末、通信機器、映像配信機器、複合機など多岐にわたる分野で組込みLinux ソリューションの採用実績を伸ばしています。また、LinuxとRTOSの共存環境開発など、組込み関連技術の研究開発に積極的に取り組んでおります。詳細は以下の各ページをご覧ください。

 

次回「第2回:組込みOSの比較と選択」では、リアルタイムOSから汎用OSへの変化の中における、主要な組込みOSをいくつかご紹介します。

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