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ミラクル・リナックスが、インテルAtomプロセッサに対応した組込み型Linux OS「Embedded MIRACLE」を提供開始

2009年2月16日

ミラクル・リナックス株式会社

ミラクル・リナックスが、インテルAtomプロセッサに対応した
組込み型Linux OS「Embedded MIRACLE」を提供開始
~moblin.orgの成果を生かし、高速起動を実現~

 ミラクル・リナックス株式会社(本社:東京都港区東新橋、代表取締役社長:児玉 崇、以下ミラクル・リナックス)は、インテル Atom™プロセッサ対応の組込み型Linux OS「Embedded MIRACLE」を、2009年3月10日より提供開始いたします。「Embedded MIRACLE」は、モバイル・インターネット・デバイス(MID)やNetbookだけでなく、一般の組込みボードなどにも利用可能な、組込み型のLinux OSです。

 「Embedded MIRACLE」の大きな特徴は、オープンソースプロジェクト『moblin.org』の成果を活用した高速起動技術「Fast Boot」です。Fast Bootによって、OS起動時のI/O待ちを短縮し、CPUの稼働率を向上させることが可能となります。これにより、ブートローダからデスクトップ画面描画までの起動時間が11.7秒となり、従来のデスクトップ向けLinuxの起動時間と比べ、約1/7にまで短縮することに成功しました。

 Fast Bootでは、主に以下の技術が採用されています。

  • インテル社に所属しているArjan van de Ven氏が提案・作成した方式(パッチ)を採用し、従来シーケンシャルで処理していたデバイスの初期化を平行処理
  • OS起動に必要なサービスの起動順序を変更
  • Super Read Ahead機能を活用し、OS起動に必要なファイル・リードを先行処理

 Fast Bootは、サスペンド/レジューム等のスナップショット情報を利用した高速起動技術とは異なり、純粋なコールド・ブートからの高速起動技術です。したがって、組込製品開発において大きなカスタマイズ作業を要することなく、簡単に利用することができます。

 今後、ミラクル・リナックスでは、インテル Atom™プロセッサを搭載した様々なハードウェアに対し、ハードウェア・アクセラレーション*機能への対応などの最適化を進めていきます。

*ハードウェア・アクセラレーション:CPUに対し付加的なハードウェアを使用して、パフォーマンスを改善すること。


【ご参考資料】

従来のデスクトップ向けLinuxとの起動時間の比較

  • Ubuntu Desktop 8.10: 44.1秒
  • Fedora 10: 80.8秒
  • Embedded MIRACLE 1.0: 11.7秒

※当社検証環境(ASUSTeK社製 Netbook EeePC 901Xにて検証)による


■moblin.orgについて
 「moblin.org」は、次世代のMID、Netbook、車載情報システムをはじめとする組み込み機器向けに最適なLinuxプラットフォームの構築を推進するオープンソースプロジェクトです。ソフトウェア技術、アイデア、プロジェクト、アプリケーションを共有し、インテル Atom™ プロセッサをベースとする機器上で実現するLinuxベースのソフトウェア・プラットフォームを開発しています。
http://moblin.org/

【セミナー概要】
 Fast Bootのデモや詳細技術、「Embedded MIRACLE」の今後のロードマップについては、2009年2月20日(金)・21(土)に開催される「オープンソースカンファレンス2009 Tokyo/Spring」(主催:オープンソースカンファレンス実行委員会)で、『Atom/Linuxの決定版!moblin.orgコミュニティとAsianux Mobileの紹介』と題するミラクル・リナックスのセミナーにてご紹介する予定です。また、ミラクル・リナックスのブースでは「Embedded MIRACLE」の説明やデモをご覧いただけます。

タイトル
『Atom/Linuxの決定版!moblin.orgコミュニティとAsianux Mobileの紹介』
日 時
2009年2月20日(金) 14:00~14:45
会 場
日本電子専門学校 7号館 8階A(東京都新宿区・JR大久保駅 南口 徒歩2分)
費 用
無料
お申込み・詳細URL
http://www.ospn.jp/osc2009-spring/

※タイトルにある「Asianux Mobile」は、「Embedded MIRACLE」の旧名称にあたります。


■ミラクル・リナックス株式会社について
 ミラクル・リナックスは、Linuxサーバ関連製品とサービス専門事業会社として2000年6月1日より業務を開始し、Linuxサーバ OS「MIRACLE LINUX」および「Asianux Server3 ==MIRACLE LINUX V5」の開発および販売、24時間365日連続稼動を実現するクラスタソリューション「MIRACLE CLUSTERPRO X」の提供、さらにLinux関連のコンサルティング、教育、保守等のサポート・サービスの提供など、幅広く事業を展開しています。また、2003年12月には、「4-co(4つの共同)」をコンセプトにもつ、アジアから発信する全く新しいソフトウェアビジネスプロジェクト「Asianux®(アジアナックス)」を立ち上げ、「アジア市場に最適化し信頼性の高い共通のエンタープライズLinuxディストリビューション」の共同開発に取り組んでいます。
 2008年7月1日より「第二の創業」を目指して新経営体制に移行し、Linuxだけでなくオープンソースにおいても幅広く高度な技術提供を目指してまいります。
http://www.miraclelinux.com/


本件に関する報道お問合せ:

ミラクル・リナックス株式会社
 戦略推進本部 江辺 賢哉(えべ けんや)
 Tel: 03-5404-5036
 E-mail: press@miraclelinux.com
 http://www.miraclelinux.com/
 http://www.miraclelinux.com/asianux/

*Asianux®は、ミラクル・リナックス株式会社の日本における登録商標です。
*その他、記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。