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組込みLinux選択のポイント ~第3回:組込みLinux導入の注意点~

組込みLinux選択のポイント連載

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<連載で解説> 組込みOS選択の注意点とは?

スマートデバイスやIoT*の普及に伴い、「組込み機器」の需要は大幅に増えています。以前は特殊な領域であった「組込み機器」ですが、最近では要求がより高度化していること、インターネットへの接続の要件が高まっていること、ハードウェアの性能が著しく向上したこと、などから、サイズは小さくても中身はPCやサーバなどに近づいています。これにより、「組込みOS」に求められる要件も、以前とは異なって来ています。
この記事では、近年組込みOSとして急速にシェアを拡大している「組込みLinux」について、他の組込みOSとの違いやメリット、採用時の注意点などを全4回の連載で解説します。

* IoTとは:"Internet of Things"の略。従来のコンピュータ以外に、様々な「もの」がインターネットに接続され、相互に通信を行いながら動作すること。

メーカーから提供されるOS(Linux)だけでは不十分

前回の記事(組込みOSの比較と選択)でお話ししたように、IoT時代の組込みOSとして利用が拡大している組込みLinuxですが、導入にあたっては注意するべき点もあります。

ハードウェアメーカーからは、OSやBSP(Board Support Package:特定のハードウェア プラットフォーム上でOSを実行できるようにするためのソフトウェアコンポーネント群)が提供されます。しかしこれは、ハードウェアの基本的な動作を確認するための最低限の機能しか備えていないことが多く、組込み機器としてそのままで使えるものではない、という点に注意が必要です。

残念ながらこの点が認識されていない場合も多くあり、組込み機器のトラブルの大きな原因になっています。

組込みLinuxはメンテナンスが必要

Linuxは、豊富な機能が特長ですが、現在でも日々最新の機能が追加されたり、改善されたりしています。従ってこれらの機能を使用するためにはアップデートが必要です。
また、機能面でアップデートが必要なかったとしても、Linuxにセキュリティ面での脆弱性が発見されることがあります。このような場合には速やかにパッチを提供する必要があります。

パッチの適用も難しい作業です。汎用OSとしてのLinuxには、膨大な数のパッチが提供されていますが、組込みLinuxで全てのパッチを導入するのは現実的ではありません。
しかし、必要なパッチだけを提供する場合、OSとしての整合性を検証するのは実は大変な作業です。必要なパッチだけを導入した結果、場合によってはOSとして動作しなくなってしまうケースもあります。そのようなケースでは、関連するいくつかのパッチを探し出して適用したり、場合によってはカーネルを修正したりする必要があるかもしれません。

リアルタイムOSとは異なるアーキテクチャ

組込みLinuxは、リアルタイムOSとは大きくアーキテクチャが異なります。したがって、従来ITRONやVxWorksを扱っていたエンジニアが、組込みLinuxを利用する場合には、とまどうことも多いようです。

汎用OSとしてのLinuxに慣れたエンジニアであれば「あたりまえ」のことでも、リアルタイムOSのエンジニアにとっては「知らないこと」です。意外とそのようなことが多くあり、これも組込み機器のトラブルの大きな原因になっています。

 

組込みLinux導入時の3つの選択肢

組込みLinux導入の選択肢としては、以下のものがあります。

  1. インターネットからダウンロードしたLinuxカーネルや、メーカーから提供されているLinuxをベースにして、自社エンジニアで組込みLinux環境を開発する。
  2. 有償の組込みLinux用開発ツール(SDK)を使って、組込みLinux環境を開発する。
  3. 組込みLinuxのディストリビューションを利用する。

組込みLinuxに精通したエンジニアを擁する企業であれば、もちろん①や②の選択肢を取ることが可能です。しかし、ITRONやVxWorksから移行したり切り替えたりする場合や、組込みLinuxの経験があまりない企業の場合は、③の「組込みLinuxディストリビューション」の利用をお勧めします。

「組込みLinuxディストリビューション」とは、「ディストリビューター」と呼ばれる組込みLinuxに精通した企業が、組込み機器向けに最適なLinuxを提供するものです。

組込み機器の機能や性能を100%発揮するように、Linuxの専門知識を活用しながら組込みLinux環境を構築し、企業に提供します。また、継続的にLinuxの脆弱性情報やパッチの情報を収集し、必要であればその組込み機器に必要な最適なパッチを開発、提供します。開発フェーズから保守サポートフェーズまで一貫したサポートが受けられるため、安心して組込みLinuxを活用することが可能です。

サイバートラストは日本国産で日本企業のニーズに応える組込みLinuxディストリビューターとして、多くの企業に組込みLinuxをご提供してきました。組込みLinux導入時の選択肢として、ぜひご検討下さい。ご相談もお気軽にご連絡ください。

 

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サイバートラストは組込みLinuxの各種ソリューション・サービスを提供しています。これまでARM、MIPS、PowerPCアーキテクチャ向けなど幅広いプラットフォームでの開発実績があり、キャリアグレードLinux(CGL)やIntel Atomプロセッサ向けの開発で高く評価されています。IoT・組込み機器においては産業用機器、デジタルサイネージ用プレイヤーや車載機器(カーナビやIVI含む)、医療用端末、通信機器、映像配信機器、複合機など多岐にわたる分野で組込みLinux ソリューションの採用実績を伸ばしています。また、LinuxとRTOSの共存環境開発など、組込み関連技術の研究開発に積極的に取り組んでおります詳細は以下のページをご覧ください。

 

次回「第4回(最終回):組込みLinuxのトラブルとディストリビューションの必要性」では、組込みLinux導入における、トラブルの事例をご紹介します。

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