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■ MIRACLE LINUX V4.0 SP1 とは

MIRACLE LINUX V4.0 SP1 (以降 ML40SP1) は、MIRACLE LINUX V4.0 - Asianux Inside や MIRACLE LINUX V4.0 - Asianux Inside for x86-64 (以降 ML40) に追加インストールすることで、OS の性能向上やハードウェアの新規対応を実現します。ML40SP1 には、2006年7月3日までに公開されているセキュリティアップデートやバグフィックス・機能強化されたパッケージが含まれており、それぞれ個別に実行しなければならなかったパッケージのアップデート作業負担を削減できます。

ML40SP1 にはアーテキテクチャ別に IA32 版と x86-64 版が存在し、それぞれ MIRACLE LINUX V4.0 - Asianux Inside と MIRACLE LINUX V4.0 - Asianux Inside for x86-64 に対応していますが、導入方法は変わらないためこのガイドではまとめて解説します。

また、ML40SP1 では以下の機能が新規に提供されます。なお、これらのパッケージは ML40SP1 専用インストーラではインストールされないため、ML40SP1適用後、CD-ROM から別途導入してください。詳細な導入方法については、「新機能の導入」をご参照ください。

  1. x86-64 アーキテクチャで、8CPU 以上のプロセッサを搭載したマシンに対応する、kernel-largesmp を提供します。
  2. サーバ管理ツール hswatcher を追加しました。
  3. LKST 機能の有効時にパフォーマンスの劣化が発見されたため、デフォルトカーネルの LKST 機能が無効になりました。LKSTをご利用する場合は、別途 LKST が有効になった専用カーネルが用意されています。

ML40SP1 に収録されているパッケージ一覧は、以下を参照ください。

※注意事項

ML40SP1 では、以下の不具合が報告されています。詳細は、「ML40SP1 適用注意事項」を参照ください。
  1. ML40SP1 適用処理の最後に実行されるはずのスクリプトが実行されない問題
  2. ML40SP1 適用時に、SysVinitのエラーメッセージが出る問題
  3. ML40SP1 適用後、既存のkernel-sourceパッケージがシステムから削除されてしまう問題
  4. ML40SP1 適用後、マシンを再起動すると iscsi サービスが起動してしまう問題
  5. ML40SP1 適用後、/tmp に大きなスワップファイルが残る問題
  6. ML40SP1 適用後、man コマンドの表示が文字化けする問題
  7. ML40SP1 適用後、tcsh シェルで less コマンドを実行すると表示が崩れる問題
  8. x86-64 アーキテキチャで、/var/log/lastlog が 1.2TB のサイズに見えてしまう問題
  9. hugemem カーネルシステムで、ディスクダンプ採取後のサーバ起動時にエラーメッセージが表示される問題
  10. ICH5R 構成のサーバで aarich2 ドライバを使用している場合に /var/log/messages にエラーメッセージが記録される問題
  11. dpt_i2o 環境で、ドライバが使用中にも関わらずアンロードが可能な問題
  12. ZCR(dpt_i2o) 環境で、smartd サービスを起動するとストールする問題

■ MD5SUM の確認方法

インストール前に、必ずダウンロードしたものが正しいかどうかを以下の手順にしたがって検証して下さい。

手順.

ISO イメージが置かれているディレクトリに移動して下さい。

※以下は、ISO イメージを置いたディレクトリが /tmp であるものとして説明します。

IA32 版

 # cd /tmp
 # md5sum Asianux-20-IA32-SP1*iso
 a34d484635d1e7c6a2843f335e85eed6  Asianux-20-IA32-SP1-disc1.iso
 427abe4b6999c1a5d87f39a568834653  Asianux-20-IA32-SP1-disc2.iso
 2086449369c70fea18e5bfc6e1eb5d8d  Asianux-20-IA32-SP1-src-disc1.iso
 10437ea449f1d580410163390cf20b04  Asianux-20-IA32-SP1-src-disc2.iso

x86-64 版

 # cd /tmp
 # md5sum Asianux-20-x86_64-SP1*iso
 2072825389c2f7daa501994f27a38fb3  Asianux-20-x86_64-SP1-disc1.iso
 e572b7f278118e7754d4fb1f144a7060  Asianux-20-x86_64-SP1-disc2.iso
 b9a672f23db9ed515a396ba84add0763  Asianux-20-x86_64-SP1-src-disc1.iso
 0865d6f5b1d3a6adfa8914987aeca784  Asianux-20-x86_64-SP1-src-disc2.iso

表示された値が、各 ISO イメージのダウンロードリンクの隣にある MD5SUM 値と一致すれば、ダウンロードは成功しています。

以上でイメージの検証作業は終了です。

ISO イメージの利用方法

Web サイトで公開している ML40SP1 は、ISO イメージ形式で提供しております。この ISO イメージを利用するには以下の二通りの方法があります。

  1. ISO イメージをマウントして利用する。

    MIRACLE LINUX V4.0 が稼動しているホストで、以下のコマンドを実行することにより、ISO イメージをそのままマウントすることが可能です。

      # mount -o loop Asianux-20-IA32-SP1-disc1.iso /media/cdrom
      # ls /mnt/cdrom
      Asianux/  Documents/  TRANS.TBL  autorun  install
    

    以上でISO イメージのマウント作業は終了です。

  2. ISO イメージを CD-R/RW に記録する。

    ISO イメージを CD-R/RW に記録してから使用する方法です。普段ご利用の CD-R/RW 作成ソフトで、入手した ISO イメージをCD に記録します(Windows 上で作成しても構いません)。参考までに、MIRACLE LINUX 上で記録する方法を説明します。

    MIRACLE LINUX 上で作成する方法

    CD-R/RW ドライブを接続したコンピュータで以下の手順を実行してください。

    手順1.

    以下のコマンドにより CD-R/RW ドライブのデバイス番号を調べます。

      # cdrecord -scanbus
    

    以下のような出力結果(環境により変化します)が得られます。

    Cdrecord 1.10 (i686-pc-linux-gnu) Copyright (C) 1995-2001 Jg Schilling
    Linux sg driver version: 3.1.24
    Using libscg version 'schily-0.5'
    scsibus0:
     0,0,0     0) 'SONY    ' 'CD-RW  CRX160E  ' '1.0g' Removable CD-ROM
     0,1,0     1) *
     0,2,0     2) *
     0,3,0     3) *
     0,4,0     4) *
     0,5,0     5) *
     0,6,0     6) *
     0,7,0     7) *
    

    この場合 CD-R/RW ドライブのデバイス番号は「0,0,0」になります。

    手順2.

    上の出力を参考に以下のコマンドで CD-R/RWメディア に書き込みます。

     # cdrecord dev=0,0,0 speed=2 Asianux-20-IA32-SP1-disc1.iso
    

    以上で CD-R/RW に記録する作業は終了です。

    手順3.

    作成した CD-R/RW を CD-ROM ドライブに挿入します。
    MIRACLE LINUX をグラフィカルモード (X-Windows を使用) で運用している場合、CD-R/RW は自動マウントされ、インストーラが起動します。

    テキストモードで運用している場合や自動マウントされない場合、以下のコマンドを実行して CD-R/RW をマウントしてください。

      # mount /media/cdrom
      # ls /media/cdrom
      Asianux/  Documents/  TRANS.TBL  autorun  install
    

ML40SP1 のインストール方法

ML40SP1 はブータブル CD ではありません。ML40SP1 をご利用になられるには、まず ML40 をインストールしてから専用インストーラで ML40SP1 を適用していただくことになります。

ML40SP1 には、グラフィックとテキストの二種類のインストーラが用意されています。グラフィックインストーラは X Window をご利用時に、テキストインストーラはそれ以外の場合に使用します。以下の例では、CD-ROM ドライブのマウント先に /media/cdrom を指定していますが、CD Recorder をご利用の場合は使用するディレクトリを /media/cdrecorder に適宜変更してください。

グラフィックモード

グラフィカルモード運用時は CD-ROM が自動マウントされ、インストーラが起動します。もし起動しない場合は、CD イメージをマウント後、以下のコマンドを実行してインストーラを起動してください。

  # mount /media/cdrom
  # /media/cdrom/autorun

起動すると、以下の画面が表示されます。「次へ」を選択して先に進みます。

画面:Asianux 2.0 SP1インストーラへようこそ

「次へ」を選択するとインストールの種類を選択できます。大分類では「アップグレード」と「カスタムインストール」の二種類が選択でき、「アップグレード」ではアップデートされるパッケージが自動的に選択されるのに対し、「カスタムインストール」ではそれぞれのパッケージに対して更新するのか、個別に選択することが可能です。

「アップグレード」ではアップデート対象のパッケージがさらに三項目に分類されており、アップデートしたいパッケージのセットを選択することが出来ます。小項目の意味は以下のとおりです。

  • アップグレード (Full Upgrade)

    システムに導入されているパッケージより新しいリリースが ML40SP1 に収録されている場合、それらのパッケージのアップデートを試みます。

  • 新パッケージのインストール (Install New Packages)

    ML40 をインストールする際に選択されていなかったパッケージをインストールする場合に指定してください。

  • 新機能 (New Feature)

    ML40SP1 から新たに追加されたパッケージを導入したい場合に選択してください。

画面:インストール方法の選択

また、「カスタムインストール」のラジオボタンを選択することで、アップデートするパッケージのカスタマイズを行うことも可能です。「カスタムインストール」を選択した場合は、次の画面でアップデートしたいパッケージを選択後、「インストール」ボタンを押してください。

画面:カーネルのインストール

パッケージの選択が終わったら、インストールに進みます。

画面:パッケージをインストールしますか?

選択されたパッケージの組み合わせによっては、依存性解決のために他のパッケージを必要とする場合があります。必要とされるパッケージのリストが警告ダイアログの中に現れますので、問題がなかったら先に進んでください。

画面:下記パッケージをインストールするには、依存関係を解決する必要があります

一枚目の CD-ROM からのパッケージアップデートが終了すると二枚目のCD-ROMを要求されるので、CD-ROM ドライブに二枚目を挿入し、OK ボタンを押してください。なお、選択されたパッケージによっては、このメッセージが表示されない場合もあります。

画面:Asianux 2.0 SP1 CD2を入れて下さい。

ISO イメージをマウントしている場合は、ターミナルから mount コマンドを実行して二枚目の ISO イメージをマウントしてから「はい」ボタンを押してください。

 # mount -o loop Asianux-20-IA32-SP1-disc2.iso /media/cdrom

無事に終了すると、以下の画面が表示されます。終了ボタンをクリックするとインストーラが終了します。SP1カーネルで起動するには、システムを再起動してください。

画面:インストールに成功しました!

再起動後、uname -r を実行することで、ML40SP1 カーネルで起動しているかどうかが確認できます。ML40SP1 カーネルのリリースは、「2.6.9-34.21AX」となります。

 # uname -r
 2.6.9-34.21AX           (up カーネルの場合)
 2.6.9-34.21AXsmp        (smp カーネルの場合)
 2.6.9-34.21AXhugemem    (hugemem カーネルの場合)
 2.6.9-34.21AXlargesmp   (largesmp カーネルの場合)

テキストモード

ML40SP1 の CD-ROMをCDドライブに挿入し、以下のコマンドを実行して下さい。

 # mount /media/cdrom
 # /media/cdrom/autorun 

以下の画面が出るので、先に進むために「y」を選択します。

画面:Do you want to proceed ? (y/n)

アップデートの種類を選択します。以下のカテゴリを参考に、1 から 4 までの数字を選択してください。

  1. Full Upgrade

    既に導入済みのパッケージのアップデートを行う場合、このオプションを選択してください。

  2. Full Upgrade and Install New Packages

    既存のパッケージのアップデート及び、ML40 インストール時に選択しなかったパッケージがインストールされます。

  3. Full Upgrade and New Feature

    既存のパッケージのアップデート及び、ML40SP1 から新たに加わったパッケージをインストールする場合に選択してください。

  4. Full Installation

    ML40SP1 に含まれる全ての rpm パッケージをシステムに導入したい場合に選択してください。

画面:Select >>

問題がなければ、「y」を押して次に進みます。

画面:Do you want to install now ? (y/n)

インストールされるパッケージを参照するかどうかを訊ねられますので、表示させたい場合は「y」を押してください。スキップしたい場合は「n」をタイプします。

画面:Do you want to show added packages ? (y/n)

前の画面で「y」を選択した場合、適用されるパッケージの一覧が表示されます。一度に表示されるパッケージは十個ですが、スペースキーを押すと次の十個が表示されます。リストアップを止め、インストールに移るには「q」を押します。

画面:Full Upgrade [Recommend].

「Do you want to proceed?」という質問がでますので、「y」を選択するとパッケージの適用が始まります。

画面:Do you want to proceed ? (y/n)

一枚目のCD-ROMに含まれるパッケージの適用が終了すると、二枚目のCD-ROMを要求されます。二枚目のCD-ROMをドライブに入れ、「q」以外の任意のボタンを押します。「q」を押すとインストーラは終了します。

ISO イメージをマウントしている場合は、別ターミナルから二枚目の ISO イメージをマウントします。「Ctrl+Alt+F2」などでターミナルを切り替え、以下のコマンドを実行してください。

 # mount -o loop Asianux-20-IA32-SP1-disc2.iso /media/cdrom

なお、パッケージの適用状態や選択したオプションによっては、この質問は訊ねられません。

画面:Please insert Asianux 2.0 SP1 CD2.Press any key.(quit : q)

ML40SP1 の適用が終わると、以下のメッセージが表示されます。

※注意※ 以下のメッセージが表示された後数秒間は、バックグランドで処理が実行されています。メッセージが表示された後すぐにマシンをシャットダウンせず、数分間待ってからシャットダウンしてください。

画面:Congratulation! Installation has completed successfully!
新機能の導入

ML40SP1 の一枚目に収録されている一部のパッケージはML40SP1 インストーラでは導入されません。これらのパッケージをインストールするには、SP1 適用後、手動で rpm コマンドを実行してください。以下は実行例です。

# cd /media/cdrom/Asianux/extra/hswatcher
# rpm -ivh hswatcher-agent-1.1-6AX.i386.rpm hswatcher-client-1.2-2AX.i386.rpm
  • largesmp カーネル (x86-64版のみ)

    格納ディレクトリ/media/cdrom/Asianux/extra/kernel-largesmp
    パッケージ (x86-64版) kernel-largesmp-2.6.9-34.21AX.x86_64.rpm
    kernel-largesmp-devel-2.6.9-34.21AX.x86_64.rpm
    kernel-largesmp-driver-a320raid-2.6.9-34.21AX.x86_64.rpm
    kernel-largesmp-driver-aarich-2.6.9-34.21AX.x86_64.rpm
    ocfs2-2.6.9-34.AXlargesmp-2.6.9-34.21AX.x86_64.rpm
    oracleasm-2.6.9-34.AXlargesmp-2.6.9-34.21AX.x86_64.rpm

  • LKST機能付きカーネル

    格納ディレクトリ/media/cdrom/Asianux/extra/kernel-lkst
    パッケージ (IA32版) kernel-2.6.9-34.21AX.lkst.i686.rpm
    kernel-smp-2.6.9-34.21AX.lkst.i686.rpm
    kernel-hugemem-2.6.9-34.21AX.lkst.i686.rpm
    パッケージ (x86-64版) kernel-2.6.9-34.21AX.lkst.x86_64.rpm
    kernel-smp-2.6.9-34.21AX.lkst.x86_64.rpm
    kernel-largesmp-2.6.9-34.21AX.lkst.x86_64.rpm

  • サーバ監視アプリケーション

    格納ディレクトリ/media/cdrom/Asianux/extra/hswatcher
    パッケージ (IA32版) hswatcher-agent-1.1-6AX.i386.rpm
    hswatcher-client-1.2-2AX.i386.rpm
    パッケージ (x86-64版) hswatcher-agent-1.1-6AX.x86_64.rpm
    hswatcher-client-1.2-2AX.x86_64.rpm

ML40SP1 適用注意事項

■ ML40SP1 適用処理の最後に実行されるはずのスクリプトが実行されない問題

[不具合詳細]

ML40SP1適用中にtmpwatchプログラムが実行されると、インストーラが/tmp/base配下にコピーして使用するファイルの一部が削除されてします。この削除されるファイルのひとつにpostscript.shというスクリプトファイルが含まれるため、最終的にpostscript.shは実行されずにインストールが終了してしまいます。
tmpwatchプログラムは/tmp以下の古いファイルを削除するプログラムであり、cron.dailyやanacronから自動的に実行されます。

postscript.shが実行されないことにより、以下の現象が発生します。

  1. iscsiを使用しないシステムでも、デフォルトでiscsiサービスが起動されエラーとなる。
  2. kernelをアップデートした場合、デフォルトで新しいカーネルが起動される。(正常時は旧カーネルが起動される)
  3. rpm管理ツールrpmmanagerの内部情報が更新されず、実際のシステム状態と表示内容に不整合が生じる。

[対応手順]

事前回避策

tmpwatchが実行されないように、ML40SP1のインストーラ起動前に以下の2つのコマンドを実行してください。

# service crond stop
# service anacron stop

問題が発生した場合の対処方法

それぞれの現象の対処方法を個別に記述します。

  1. iscsiを使用しないシステムでも、デフォルトでiscsiサービスが起動されエラーとなる。

    ⇒システムの運用に影響はありません。以下のコマンドを実行してiscsiサービスが自動起動しないようにしてください。

    # chkconfig iscsi off
    

  2. kernelをアップデートした場合、デフォルトで新しいカーネルが起動される。(正常時は旧カーネルが起動される)

    ⇒/etc/grub.confの"default="の設定を、デフォルトのカーネルの番号に変更して保存してください。

  3. rpm管理ツールrpmmanagerの内部情報が更新されず、実際のシステム状態と表示内容に不整合が生じる。

    ⇒rpmmanagerに閉じた問題であり、rpmmanager以外のシステムの動作には全く影響はありません。正常な状態に戻すにはML40SP1のCD中のファイルを使用し、以下のコマンドの実行にて/etc/sysconfig/sys.datを上書きしてください。

    (ML40SP1のCDをマウントした場所を/mnt/cdromと仮定した場合)

# cat /mnt/cdrom/Asianux/base/sys.dat /mnt/cdrom/Asianux/base/sys.dat.new > /etc/sysconfig/sys.dat

■ ML40SP1 適用時に、SysVinitのエラーメッセージが出る問題

[不具合詳細]

SysVinitのインストールにおいて、以下のメッセージが表示される場合があります。

SysVinit ########################################### [ 52%]
telinit: timeout opening/writing control channel /dev/initctl

これはinitプロセスを新しいinitモジュールで再実行する処理に失敗したというメッセージですが、これが失敗してもシステムの動作に影響はありません。

[対応手順]

システムを再起動することにより、起動後は新しいinitモジュールで動作します。


■ ML40SP1 適用後、既存のkernel-sourceパッケージがシステムから削除されてしまう問題

[不具合詳細]

ML40SP1 インストーラは kernel-source を新規インストールせずアップデートするため、ML40SP1適用前にシステムに存在する kernel-source を削除してしまいます。また、ML40SP1 適用前に複数の kernel-source パッケージがシステムに存在する場合、「error: %preun(kernel-source-2.6.9-11.25AX.i686) scriptlet failed, exit status 1」というエラーメッセージが表示される場合があります。

[対応手順]

既存の kernel-source を改めてシステムに導入したい場合は、ML40 の一枚目のCD-ROMなどから、再度 kernel-source をインストールしてください。

 # cd /media/cdrom/Asianux/RPMS
 # rpm -ivh kernel-source-2.6.9-11.19AX.i686.rpm

「error: %preun(kernel-source-2.6.9-11.25AX.i686) scriptlet failed, exit status 1」に関しては、kernel-source-2.6.9-11.25AX パッケージを削除しようとする処理に失敗しています。以下のコマンドを実行することで、kernel-source-2.6.9-11.25AX パッケージを手動で削除することが出来ます。

 # ln -s /usr/src/linux-2.6.9-11.25AX /usr/src/linux
 # rpm -e kernel-source-2.6.9-11.25AX

kernel-source-2.6.9-11.25AX をシステムに残したい場合は、このエラーメッセージは無視していただいて結構です。


■ ML40SP1 適用後、マシンを再起動すると iscsi サービスが起動してしまう問題

[不具合詳細]

ML40SP1 を専用インストーラで適用すると、iscsi の chkconfig レベルが有効化される不具合が発見されました。これは テキストモードのインストーラがインストール完了のメッセージを表示した後もバックグラウンドで処理を継続して行っていることが原因です。

[対応手順]

テキストインストーラの終了後、二・三分程度待ってからサーバマシンを再起動させてください。


■ ML40SP1 適用後、/tmp に大きなスワップファイルが残る問題

[不具合詳細]

搭載 RAM が 256MB 以下、スワップ領域が 512MB のマシン構成で ML40SP1 インストーラを起動すると、/tmp/axinstaller_swap.XXXXX (XXXXX はランダムな文字列) というスワップファイルを作成します。このファイルはインストーラが正常終了しても自動的には削除されません。

[対応手順]

サーバマシンの再起動後、手動で該当するファイルを削除してください。


■ ML40SP1 適用後、man コマンドの表示が文字化けする問題

[不具合詳細]

manコマンドを実行して日本語のmanページを参照すると、画面表示が崩れ日本語が正常に表示されな い不具合があります。

[対応手順]

/usr/bin/nroff ファイルをエディタで開き、/usr/bin/groff コマンドに渡すオプションを、- Tascii8 から -Tutf8 に変更してください。

 修正前)
   /usr/bin/iconv -f ${charset_in} -t utf-8 ${TMPFILE} | \
       /usr/bin/groff -mtty-char -Tascii8 $opts 2>/dev/null | \
       /usr/bin/iconv -f utf-8 -t ${charset_out}//translit

 修正後)
   /usr/bin/iconv -f ${charset_in} -t utf-8 ${TMPFILE} | \
       /usr/bin/groff -mtty-char -Tutf8 $opts 2>/dev/null | \
       /usr/bin/iconv -f utf-8 -t ${charset_out}//translit

■ ML40SP1 適用後、tcsh シェルで less コマンドを実行すると表示が崩れる問題

[不具合詳細]

tcsh シェルを利用しているユーザがコンソール上で less コマンドを実行すると、日本語・英語文 書に関わらず正常に表示できない問題が発見されました。

[対応手順]

/etc/profile.d/lang.csh ファイルをエディタで開き、69行目の「/bin/echo -n -e '\033%G'」の行 を削除します。

if ($?TERM) then
	        if ( "$TERM" == "linux" ) then
	                setenv LANG "en_US.UTF-8"
	                setenv LANGUAGE "en_US.UTF-8"
	                /bin/echo -n -e '\033%G'
	                if ( -x /bin/unicode_start ) then

■ x86-64 アーキテキチャで、/var/log/lastlog が 1.2TB のサイズに見えてしまう問題

[不具合詳細]

x86-64 アーキテキチャで、ls コマンド等で /var/log/lastlog のファイルサイズを参照すると 1.2TB と認識する問題があります。/var/log/lastlog はスパースファイルのため、実際に 1.2TB のディスクスペースを占有しているわけではありません。

[対応手順]

/var/log/lastlog ファイルを削除してから ML40SP1 を適用すると、正常なファイルサイズが取得できるようになります。この場合、過去の lastlog の履歴は無くなってしまうのでご注意ください。

 # rm -f /var/log/lastlog
 # /media/cdrom/autorun

■ hugemem カーネルシステムで、ディスクダンプ採取後のサーバ起動時にエラーメッセージが表示される問題

[不具合詳細]

ディスクダンプ取得後、hugemem カーネルでサーバを再起動すると、diskdump サービスの初期化時に以下のエラーメッセージが表示されます。

 /dev/sdb1: [100.0%]
   Traceback ( most recent call last);
     File "/usr/sbin/diskdumpmsg", line 887, in?
       logbuf = vmcore.get_logbuf()
     File "/usr/sbin/diskdumpmsg", line 238, in get_logbuf
       log_buf = self.readlong('log_buf')
     File "/usr/sbin/diskdumpmsg", line 183, in readlong
       offset = salf.v_to_off(addr)
     File "/usr/sbin/diskdumpmsg", line 170, in v_to_off
       return self.p_to_off(self.v_to_p(addr))
     File "/usr/sbin/diskdumpmsg", line 514, in p_to_off
       raise 'offset err'
   offset error

[対応手順]

上記のエラーメッセージが表示されても、ディスクダンプの取得に失敗しているわけではなく vmcore ファイルにも影響はありません。このエラーメッセージを表示させないようにするには、/etc/sysconfig/diskdump に、以下の設定を追加してください。

 SALVAGEMESSAGE=no

■ ICH5R 構成のサーバで aarich2 ドライバを使用している場合に /var/log/messages にエラーメッセージが記録される問題

[不具合詳細]

ICH5R構成のサーバでaarich2のドライバディスクを使用してML40をインストールした環境にSP1を適用した場合、再起動後/var/log/messagesに "kobject_register failed for aarich (-17)" というログエントリが記録されてしまう問題があります。

[対応手順]

/lib/modules/`uname -r`/kernel/drivers/scsi/aarich.ko を削除してください。次回のマシン起動時からエラーメッセージが表示されなくなります。`uname -r` にはコマンドの実行結果で返ってくる文字列を代入してください。

 # uname r
 2.6.9-34.21AXsmp
 # rm -f /lib/modules/2.6.9-34.21AXsmp/kernel/drivers/scsi/aarich.ko

■ dpt_i2o 環境で、ドライバが使用中にも関わらずアンロードが可能な問題

[不具合詳細]

dpt_i2o環境で、lsmod コマンドを実行すると、本来Usedが返す値の代わりに "0" が返ってきてしまい、dpt_i2o ドライバが使用中にも関わらず、本来許可されない rmmod コマンドでドライバのアンロードが出来てしまう問題があります。

[対応手順]

rmmod コマンドを実行しないようにしてください。


■ ZCR(dpt_i2o) 環境で、smartd サービスを起動するとストールする問題

[不具合詳細]

ZCR(dpt_i2o)環境において、ロジカルドライブ構成または、ホットスペア設定をしていないHDD(FreeDisk)が、接続されている状態でsmartd サービスを起動するとストールする問題があります。

[対応手順]

smartdが実行されるとシステムがストールするため、smartd は起動しないでください。マシン起動時に smartd を起動しないように設定するには、chkconfig コマンドを実行してください。

 # chkconfig smartd off


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